2002 Fiscal Year Annual Research Report
バンコク市街地沿道環境中のPPAH曝露時系列解析によるリスク評価と都市交通量管理
Project/Area Number |
14404007
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 和夫 東京大学, 環境安全研究センター, 教授 (60143393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
福士 謙介 東京大学, 環境安全研究センター, 助教授 (30282114)
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Keywords | 多環芳香族炭化水素 / 沿道環境 / バンコク市街 / エアロゾルセンサー / 連続モニタリング / pPAH / リスク評価 / 時系列解析 |
Research Abstract |
本年度は、1)バンコク中心市街地のpPAH(粒子付着多環芳香族炭化水素)のリアルタイムモニタリングにより、その日間変動、週間変動、季節変動特性を明らかにする。特に、日間変動については、早朝ピーク変動特性を明らかすることを目的に調査研究及びその解析を行った。 タイ・バンコク中心市街地のサンプリングサイトとして、これまでに実績があり市街地中心部とみなせるチュラロンコン大学キャンパスを選定し、沿道環境としてはパヤタイ通り沿いを選択した。東京と同様に朝の交通ラッシュ時に呼応するPPAH(粒子付着多環芳香族炭化水素)のピークが観察された。バンコクは週末も交通量がそれほど顕著に減少せず、朝のPPAHのピークも週末顕著であった。季節変動も比較的少ない。早朝ピークの変動は特に公共交通として発達しているバスの寄与が大きい。バンコクの風向・風速の特徴から、沿道から離れた一般環境と比べて沿道環境において高濃度のPPAHが観測されることがわかった。沿道に長期滞留する人々の影響を集中的に見る必要がある。 また別に沿道建築形態の影響を抽出するため、バンコク高架鉄道(BTS)のプラカノン駅周辺のPPAH環境調査を実施している。高架の駅が道路上部を塞ぎ、トンネル上になっているところでバス停やショップハウスが存在している。特にバス停付近の沿道とその側の店内(1階)で、高濃度のPPAHが検出されている。中高所得者層が利用するBTSと低所得者層が利用するバス交通の関係を考える上で象徴的な調査地点である。現在そのデータの解析中である。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Chewittayachan, T.: "A comparison of temporal variation of particle-bound polycyclic aromatric hydrocarbons (pPAHs) concentration in different urban environments Tokyo, Japan, and Bangkok, Thailand"Atmospheric Environment. 36. 2027-2037 (2002)