2004 Fiscal Year Annual Research Report
東アジア都市における仮設的空間の構成と「賑わいの場」の形成に関する比較研究
Project/Area Number |
14404010
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Research Institution | KYUSHU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
出口 敦 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (70222148)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
南 博文 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 教授 (20192362)
趙 世晨 九州大学, 大学院・人間環境学研究院, 助教授 (80304848)
黒瀬 重幸 福岡大学, 工学部, 教授 (20153413)
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Keywords | 公共空間 / 屋台 / 露店 / 占用 / 福岡 / 高密度 / 道路 / 市場 |
Research Abstract |
本研究では、過去2年間に中国・天津市のトランジットモールを中心とした仮設的空間、韓国・釜山市の国際市場地区の仮設空間に関して現地調査を実施し、仮設空間の構成や機能を明らかとしてきた。引き続き本年度の研究では、日本の例として福岡市の屋台を対象にした調査、バンコク郊外の水上マーケットの調査、および天津市の補足調査を実施し、最終年度として仮設空間のアジアの都市における特性についての考察を行った。その概要は下記の通りである。 (1)福岡市において、屋台を含めた都市内に立地する屋台を含め、都市内で仮設的な設えを伴う仮設空間とその構成要素を抽出し、立地条件、設えのタイプ、営業形態により類型化を行い、仮設空間の機能を整理した。更に、現在約180件の屋台が3つの屋台組合に所属して、道路法等の許可を得て営業しているが、その屋台の道路上の立地条件の調査を行い、類型を明らかとした。 (2)バンコク郊外の水上マーケット(Damnoen Saduak Market)における現地調査を実施し、水郷地帯における運河を利用した仮設的な市場の空間構成(平面構成、断面構成)を測量して空間の特徴を明らかとするとともに、アンケートによる来街者・営業者の属性、ビデオ観測によりアクティビティの実態を記録し、整理した。 (3)一昨年に天津で行った調査は冬季であったため、補足的に夏季に天津市のトランジットモールの仮設空間の調査を実施し、夏季における仮設物が多数出店したトランジットモールの実態を冬季と比較することで、仮設物の増加による賑わい創出の効果を明らかとした。 本年度を含め3年間続けた特徴的なアジア都市の仮設空間の現地調査を通じ、本研究では、アジアの高密度な都市空間における仮設空間が、立地条件に対応しながら簡便性、可変性、柔軟性、周期性といった特性と、自立的な維持管理のメカニズムを備え、都市空間に恒常的な賑わいを創出している点を明らかとすることができた。
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Research Products
(5 results)