2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14405016
|
Research Institution | Independent Administrative Institution, Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology(JAMSTEC) |
Principal Investigator |
山本 啓之 独立行政法人海洋研究開発機構, 海洋生態・環境研究部, 研究主幹 (30182645)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千浦 博 国際基督教大学, 教養部, 助教授 (00103698)
花田 智 産業技術総合研究所, 生物遺伝子資源部門, 研究員
加藤 憲二 静岡大学, 理学部, 教授 (70169499)
|
Keywords | chemosynthesis / photosynthesis / thermophiles / hot spring / phylogeny / biogeography / quinone / 16S rRNA |
Research Abstract |
本年度は7月31日から8月29日にかけてAustraliaとNew Zealandに存在する熱水環境の微生物群集の構成分布を調査した。New Zealandでは、H.Morgan (University of Waikato)の協力により調査許可を取得し、Orakei Korako、Wai-O-Tapu、Waimanguの源泉より試料を採集した。温泉は、水温50-93℃のpH3-7で硫化物濃度は低く(3ppm以下)、ガス発生の頻度が高いことを特徴とした。微生物マットでは、光合成細菌が優占していた。微生物の現場増殖測定をWai-O-TapuのFlying Pan Lakeにて実施し、光合成と化学合成への依存度を比較検討した。また熱水試料からウイルス粒子の検出分離を試みた。 Australiaでは、B.Patel (Griffith University)とQueensland州政府のJ.Chavasse (Department of Natural Resources and Mines)の協力によりGreat Artesian Basin深層井戸の調査許可を取得して試料を採集した。井戸から噴出する熱水は、61-87℃でpH7-8、硫化水素は検出限界以下を示した。熱水および微生物マットを試料として採取した。 採集した試料は、現場において濃縮・分離、エタノール固定、ホルマリン固定などの処理をして日本に持ち帰り、キノン分析、分離培養、遺伝子解析などの検査を実施している。
|