2004 Fiscal Year Annual Research Report
新しく発見した下痢原性シュードモナス・フルオレッセンスのアジア地域での疫学調査
Project/Area Number |
14406008
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
辻 孝雄 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60171998)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
越智 定幸 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (80268705)
有満 秀幸 藤田保健衛生大学, 医学部, 助手 (40367701)
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Keywords | シュードモナス菌 / 毒素原性大腸菌 / 易熱性下痢毒素(LT) / 小児下痢症 / 疫学調査 |
Research Abstract |
小児下痢原因菌としてのPseudomonas fluorescensの発見 全世界で毎年300万の小児が下痢で死亡し、30%は毒素原性大腸菌(ETEC)が原因である。一方、20%は原因菌が不明であるが主に飲料水による。そこで、ETECのLTを産生し環境で増殖できる菌をインドネシア、スラバヤ地域で検索した。その結果低栄養、低温の河川水で増殖できるPseudomonas fluorescens (enterotoxigenic P. fluorescens, ETPF)が、ETECのLTを産生する可能性を示唆した。本菌は小児患者の下痢便からも分離された。従って、ETPFは新しく発見した小児下痢原因菌で可能性がある。 2.ETECの小児下痢原因菌としての疫学調査及び自然界の分布調査。 我々は、インドネシアとブラジルの共同研修者とともに、両国におけるETECの家族内感染の疫学調査を開始した。これらの調査結果を踏まえて、発展途上国における散発的小児下痢症の原因として、大人のETEC感染がどのような役割をしているかを判定できるものと期待される。
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Research Products
(7 results)