2005 Fiscal Year Annual Research Report
国際歯科保健としての歯科受診困難地域での進行う蝕治療体系の構築
Project/Area Number |
14406028
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
星野 悦郎 新潟大学, 医歯学系, 教授 (90124619)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
子田 晃一 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (90018755)
八木 稔 新潟大学, 医歯学系, 助教授 (50157963)
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Keywords | う蝕予防プログラム / う蝕治療プログラム / 農村歯科医療 / 国際歯科保健 / LSTR-3Mix-MP療法 / 国際研究者交流 / 多国籍 |
Research Abstract |
アジアの農村など歯科受診が困難な地域では歯内治療を要する症例が放置され、あるいは治療可能な歯も抜去されている。本研究では、その現状を調べ、簡便・省時間かつ有効な治療としての歯科Care・Cureのシステムのための調査・研究を目的とし、下記の成果を得た。 1.モデル地区での4年目調査 バングラデシュではShibchar地区の小学校低学年児童287名を対象とした。永久歯う蝕有病率12.2%、乳歯62.4%、DMFT:0.21;dmft:2.65であった。乳歯の有病率が高く、治療(Cure活動)が重要であること、また、低学年では未だ永久歯う蝕が少ないが、高学年になると急増するため、低学年での永久歯のう蝕予防(Care活動)が重要であることを示している。 2.モデル地区でのLSTR治療活動 バングラデシュでは主にShibchar地区児童の第一大臼歯を中心にう蝕治療を行った。LSTR治療は計38歯、その他予後観察を行ったものを含め計102名を対象とした。過年度のLSTR治療は、1年目でグラスアイオノマー充填を行ったもの(停電でレジン光重合器が使用不可能例)で3ヶ月程度での脱落が見られたため、その後はいずれもレジンインレーで充填し、再充填例を含めて、全例で良好な結果を得た。12例で追跡調査ができなかった。これらは従来の治療法では抜髄や根管拡大・根管充填を要する症例であったが、LSTR 3Mix-MP Save-Pulp療法、あるいはLSTR 3Mix-MP NIET療法として、一回法にて処置を行ったものである。 3.その他 インドネシア(各地)、タイ(各地)、フィリピン(マニラ)、バングラデシュ(ダッカ)では、本研究成果を基に、口腔衛生学関係者と広範な実施に向けて協議を行い、米国オーランドにおける米国歯学研究学会で研究成果を公表した。
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Research Products
(2 results)