2004 Fiscal Year Annual Research Report
『ジュニャーネーシュヴァリー』に見られるバクティとタントリズムとの関わり
Project/Area Number |
14510024
|
Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
島 岩 金沢大学, 文学部, 教授 (40115580)
|
Keywords | ジュニャーネーシュヴァル / ジュニャーネーシュヴァリー / マラーティー / バガヴァッド・ギーター / バクティ / タントリズム / ヒンドゥイズム / 中世インド |
Research Abstract |
本年度は、すでに和訳の草稿のある『ジュニャーネーシュヴァリー』第五章の出版準備に力を主に注いだ。その結果、第五章の和訳は『マハーラーシュトラ』第九号にその成果を刊行することができた。 さらに、これまでの『ジュニャーネーシュヴァリー』をもとに、"The Jnanesvari as a Commentary on the Bhagavadgita(Chapter 1-6)"をS.Hino & T.Wada eds., Three Mountains and Seven Rivers : Prof.Musashi Tachikawa's Felicitation Volume, Motilal Banarsidass, Delhiに発表した。 また上記の『ジュニャーネーシュヴァリー』第五章の和訳は、タントリズムに関するものであるため、タントリズム関する理解を深めるため、本年度は、シュリー・クラのタントラの研究にも取り組み、「シュリー・チャクラの描き方とヴィディヤーの抽出法---NSA1.1-119ab和訳---」を『東洋文化研究所紀要』145冊に、および「チャクラの崇拝---NSA1.119cd-188和訳---」を『神子上恵生教授頌寿記念論集 インド哲学佛教思想論集』永田文昌堂に、それぞれその成果として公表した。 さらに本年度は、バクティやタントリズムにおける「聖なるもの」が、現代において、民衆に支持されている聖者の中に、どのように顕現しているのかという観点から、現代インドの聖者(佐々井秀嶺=、アーリア・ナーガルジュナ)に関するこれまでの研究をまとめて、「戦う聖者佐々井秀嶺(アーリア・ナーガルジュナ)」を『聖なるものの形と場』(頼富本宏編)法蔵館に公刊した。 なお、本年度は、『バガヴァッドギーター・シャンカラ註(1-6章)』(金沢大学アジア宗教文化叢書第二巻第一号)を、中間的な成果刊行として出版予定であったが、残念ながら出版できなかった。次年度に、最終成果報告書とともに刊行することとしたい。
|
Research Products
(5 results)