2004 Fiscal Year Annual Research Report
17〜19世紀の民衆の対外観の研究-対朝鮮・対中国観を中心に
Project/Area Number |
14510059
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Research Institution | RITSUMEIKAN UNIVERSITY |
Principal Investigator |
桂島 宣弘 立命館大学, 文学部, 教授 (10161093)
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Keywords | 自他認識 / 近世東アジア / 華夷思想 / 民衆 / 儒学 / 民衆宗教 / 近代化 / 対外蔑視 |
Research Abstract |
本年度は、研究代表者のこれまでの科学研究費補助金による研究を総括するために、11欄に見るよう論文を数点刊行した。また、研究代表者が主催する華夷思想研究会を合計4回開催し、研究代表者を含めた日本在住の研究者から以下のような報告が行われ、東アジア及び近世日本における華夷思想(対外観)に関する研究の現状について理解が深められた。「朝鮮王朝後期思想史の鳥瞰--基礎的考察」「18世紀東アジアの思想空間--儒学・国学・洋学」「国学への眼差しと伝統の創造」「近世京都の学問と東アジア」(COE近世学問都市京都研究会と共催、シンポジウム形式で岡山大学高橋文博氏、中国社会科学院哲学研究所?穎氏、韓国東明情報大学校成海俊氏の報告を得た) また、8月26日から29日にかけては、韓国圓光大学校で開催された日韓宗教研究フォーラムに参加し、日韓の対外観について研鑽を深め、相互の議論を行った。これと並行して、近世民衆史関係の史料の収集、及び最近の民衆の対外観についての研究書、及び明清時代の民衆の対外観についての史料・書籍の収集を行った。これらの研究活動の上に、平成十六年九月には歴史科学協議会大会で「国学への眼差しと伝統の創造」と題した大会報告を行い、また十一月には大韓民国東亜大学校で開催された韓国近代日本学会で「近世日朝における自他認識の転回」と題する講演を行った。このほか韓国東西大学校大学院においても「日韓相互認識の歴史的変容」と題する特別講演を行った。以上によって、本研究の所定の目的は果たされたと考える。
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Research Products
(5 results)