2003 Fiscal Year Annual Research Report
パフォーマンス・アセスメントによる高次思考能力の測定
Project/Area Number |
14510158
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
平井 洋子 東京都立大学, 人文学部, 助教授 (40285078)
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Keywords | 小論文 / パフォーマンス・アセスメント / 評定 / 高次思考能力 |
Research Abstract |
平成15年3月に行った実験調査で、14名分の小論文と論理的思考能力検査、学業に関連する行動傾向の自己認知、大学で必要とされる資質に関する認知、およびそれに関する15分程度のプレゼンテーションについて、筆記式とビデオ(mini DV)によりデータを収集した。また、他者のプレゼンテーションを見て評価する能力を調べるため、14名の被験者に提示する事例を計4パターン作成した。 平成15年度は、まず以上の資料のデータ入力、およびビデオをVHSとDVDにダビングする作業を行った。そしてこれらの資料に基づき、プレゼンテーションというパフォーマンスを通じて相手の能力・資質が評価できるかどうかの調査を行った。被験者は、同じ学生仲間という立場から評定してもらうため、心理学の学部2年生6名を用いた。時期は平成16年3月である。評定内容としては、理解力・論理的思考力、発想力・意外性、言葉による表現力、学生としての資質、など本人の資質に関する14項目、および、はっきりした、まとまった、飽きる、などプレゼンテーションの印象に関する17項目である。 またこれと同時に、同じ被験者を用い、小論文から書き手の小論文評価(総合、論理性、分析性)の順位、学力テスト(国、数、英、およびこれらの合計)における順位が再現できるか 逆に、小論文とその書き手の、ある評価・学力の側面における順位だけを知らされた場合、その評価・学力の側面が推測できるか 小論文の評定に際し、書き手の所属大学や学力に関する情報を操作して与えた場合、小論文の評価はそれに引きずられるか についてのデータも得た。 これらはまだデータとして少ないので、平成16年度の前半は引き続き調査を行ってデータを追加し、小論文やパフォーマンスから、何がどの程度読み取れるのかについてまとめたい。
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