2002 Fiscal Year Annual Research Report
TVステレオタイピング-外国人出演者の言動とイメージ-
Project/Area Number |
14510166
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
萩原 滋 慶應義塾大学, メディア・コミュニケーション研究所, 教授 (70134343)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
相良 順子 聖徳大学, 人文学部, 専任講師 (20323868)
有馬 明恵 平成国際大学, 法学部, 専任講師 (10327124)
国広 陽子 武蔵大学, 社会学部, 教授 (10308017)
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Keywords | ステレオタイプ / ステレオタイピング / 外国人イメージ / 外国イメージ / バラエティ番組 / ここがヘンだよ日本人 / メディア・イベント / FIFAワールドカップ |
Research Abstract |
テレビ・ステレオタイピングの最初の研究素材として1998年10月にTBS系で放送を開始した『ここがヘンだよ日本人』というバラエティ番組を取り上げ、放送をビデオに収録する作業を継続してきたが、この番組は2002年3月をもって放送を終了した。この3年半の放送期間に、通常の1時間枠を超えた特番を含めて、延べ150回の放送が行われたが、そのうちビデオ収録に失敗した4本を除く、残りの146本分について、時間経過に伴う番組内容の流れを構成表の形で整理して、その後の分析の基礎資料とした。さまざまな角度から番組が提示する外国・外国人イメージや日本人ステレオタイプに関する分析を行うと共に、その結果に基づいて質問紙を作成し、2002年5月に首都圏10大学の学生を対象に、番組の視聴効果を探るための調査を実施した。 また2002年5月31日に開幕したサッカーのワールドカップを重大なメディア・イベントとして捉え、私たちの次の研究素材とすることにした。ワールドカップ開催に際して、フーリガンの脅威がしきりに喧伝され、サポーターといった、従来からの観光やビジネス目的とは異質の外国人が、数多く来日することが予測されており、それは日本人の外国・外国人イメージに大きな変容を迫る機会となる可能性が高いように思われたからである。そこでワールドカップ開幕前の5月23日から閉幕後の7月5日までの1ヵ月半にわたって在京3局(NHK、TBS、テレビ朝日)の夜のニュース番組、スポーツニュース番組をビデオに収録してワールドカップ関連情報の内容分析を行うと同時に、ワールドカップ閉幕直後(7月初め)と3ヶ月後(10月初め)の2時点で、最初の調査と共通の項目を含む質問紙を用いて調査を実施し、この間における日本人の外国・外国人イメージの変化の様相を検討することにした。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 萩原 滋: "『ここがヘンだよ日本人』:分析枠組と番組の特質"メディア・コミュニケーション. 53. 5-27 (2003)
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[Publications] 国広 陽子: "現代日本のジェンダー変容と『ここがヘンだよ日本人』"メディア・コミュニケーション. 53. 29-48 (2003)
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[Publications] 有馬明恵, 山本 明: "『ここがヘンだよ日本人』で描かれた日本人ステレオタイプの分析"メディア・コミュニケーション. 53. 49-64 (2003)
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[Publications] 金 鉉哲: "『ここがヘンだよ日本人』で描かれた女子高生のイメージ分析"メディア・コミュニケーション. 53. 65-76 (2003)
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[Publications] 大坪 寛子, 相良 順子, 萩原 滋: "調査結果に見る『ここがヘンだよ日本人』の視聴者像と番組視聴効果"メディア・コミュニケーション. 53. 77-96 (2003)
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[Publications] 上瀬 由美子, 萩原 滋: "ワールドカップによる外国・外国人イメージの変化"メディア・コミュニケーション. 53. 97-114 (2003)