2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510185
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
永野 由紀子 山形大学, 人文学部, 助教授 (30237549)
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Keywords | 家 / 農家 / 家産 / 家業 / 農村 / 庄内地方 / 山形県 / 生活システム |
Research Abstract |
本年度は、本研究の最終年度として、これまでの研究成果をまとめ、報告書を作成した。研究成果としては、以下のことが明らかにされた。 1.山形県庄内地方においては、兼業化が進展し、専業農家はわずかである。 2.庄内地方に特徴的なことは、全国平均に比して第一種兼業農家の比率が高い点である。 3.庄内地方の農家の家族構成は、すべて直系家族のヴァリエーションである。 4.農業収入の比率の高い農家は、夫婦二人が農業に就労している農家であり、農外就労している家族成員数に応じて、専業農家になったり、第一種兼業農家になったり、第二種兼業農家になる。 5.兼業化は必ずも農業離れの傾向を意味しない。農業を維持するための兼業も多い。 6.兼業化はサラリーマン世帯化による農家の解体を意味しない。 7.農業後継者は少ないが、「家」の後継者は多い。 8.農外からの新規参入はほとんどなく、「家」の後継者が、Uターンや通勤兼業から農業就労に転じることが大半である。 ↓ ◎今日でもなお、日本の農家は、家産と家業の世代的継承をとおして成員の生活保障を図る生活システムとして存立している。 →企業組織とも家族組織とも区別される成員の生活保障を目的とする独自の機構を「家」と称するならば、今日の農家を「家」と規定することができる。
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Research Products
(1 results)