2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510202
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
水野 かほる 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (90262922)
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Keywords | 司法通訳 / 法廷通訳 / 外国人事件 / 通訳の正確性 / 通訳の適性基準 / 要通訳事件 |
Research Abstract |
1.昨年度実施した司法通訳人に対するグループ・インタビュー調査結果を記録分析し、学会報告と文書にまとめ発表した。 2.学会への出席及び発表を行った。 2003年10月5日 社会言語科学会第12回大会 3.裁判傍聴 東京及び静岡の裁判所にて要通訳事件の裁判を傍聴した。 4.司法通訳(法廷通訳)関連の文献,資料の収集を行った。 5.本研究の目的を達成するためには要通訳事件における警察等の取り調べ及び裁判の過程を記録する必要があるため、それを実現する方法を探索した(わが国では取り調べ段階の録音等はされておらず裁判の録音・録画も認められていないため、それらの過程での言語面での状況を知るための方法を考えなければならない。研究目的達成のために十分であるとはいえないが、録音・録画に代わる方法として、当初、裁判の速記をすることを考えた。しかし、様々な手をつくしたが、通訳の入った事件では2か国語の速記が必要であり、速記者の確保が難しいことと、現在はたとえ日本語の速記であっても録音が速記の条件とされている状況から、現時点での要通訳事件における司法過程を記録することは大変困難であることが判明した)。ただこれに関しては、今後も何らかの方策を探る努力を続けるつもりである。 6.要通訳事件に関する事例研究の試みをはじめた。個別の事件に関して、事件の内容・通訳人がつく過程を知る、裁判傍聴、などを行い、当該事件における課題を探る。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 水野かほる: "適正な通訳が保障されるために-司法通訳人に対するグループ・インタビューから-"国際関係・比較文化研究. 第2巻第2号. 229-249 (2004)
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[Publications] 水野かほる: "司法通訳人に対するグループ・インタビュー調査報告"社会言語科学会第12回大会発表論文集. 109-112 (2003)
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[Publications] 記念論文集編集委員会 編: "平井勝利教授退官記念・中国学・日本語学論文集"白帝社. 706 (2004)