2003 Fiscal Year Annual Research Report
アメリカ教育アカウンタビリティ制度下における教育長・校長の職能向上プログラム改善
Project/Area Number |
14510274
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Research Institution | Aichi University of Education |
Principal Investigator |
坪井 由実 愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50115664)
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Keywords | 教育長 / 校長 / 研修 / 教育アカウンタビリティ |
Research Abstract |
日米比較の視点から、東海3県(愛知県、岐阜県、三重県)の市町村教育長全250名に対して、「教育行政・学校経営専門職の大学院における研修のニーズ調査」を実施した。これは、学長裁量経費の補助も受け、同僚の協力を得て行った。また、7名の市町村教育長に対しては、面接調査も実施した。この中で、教育長・指導主事職および校長に対する研修ニーズは非常に高いことが明らかとなった。教育長の場合、「教育行政・政策評価と学校評価」への研修ニーズが特に高かった。 また、吉良直教授(淑徳大学)の協力を得て、ハーバード大学大学院の都市教育長プログラム(Urban Superintendents Program, USP)について、資料収集を行った。USPの場合、コースワークとインターンシップそれに博士論文から成っている。一年間のコースワークの後、現職の都市教育長の直接的指導のもとで、6ヵ月のインターンシップが実施される。現職のシャドウイングをし、教育長の言動を詳細に観察、理解し、内省する機会が与えられる。特に、USPにおいては、研究能力が非常に重視されている点が明らかとなった。教育長は、単に専門家の意見を聞いて教育政策を立案するというのではなく、自ら適切な教育政策を創造的に立案・実施・評価しうる研究実践的力量が追求されている点が重要である。
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