2003 Fiscal Year Annual Research Report
タイ・マレーシア・シンガポールにおける就学前教育の実態に関する実証的比較研究
Project/Area Number |
14510321
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Research Institution | Yamanashi Women's Junior College |
Principal Investigator |
池田 充裕 山梨県立女子短期大学, 幼児教育科, 助教授 (40342026)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
手嶋 將博 文教大学, 教育学部, 講師 (90364736)
鈴木 康郎 筑波大学, 教育学系, 助手 (10344847)
太田 光洋 九州女子短期大学, 初等教育科, 助教授 (60248664)
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Keywords | 就学前教育 / 幼児教育 / 幼稚園 / タイ:マレーシア:シンガポール / 東南アジア / イスラム / 国民性 / 国際化 |
Research Abstract |
1.現地調査の実施 (1)マレーシア調査…2003年8月に2週間、池田と手嶋がマレーシアにおいて現地調査を行った。主な訪問先は、イスラム系自助組織やこれらの組織が運営する幼稚園、民間教育プロバイダー、教員養成機関などである。 (2)シンガポール調査…2004年1月に1週間、池田がシンガポールにおいて現地調査を行った。主な訪問先は、イスラム系の自助組織やキリスト教系団体が運営する幼稚園、民間教育プロバイダー、教育省就学前教育課などである。 以上の現地調査から、昨年のタイでの調査も含めて判明した点は、各国ともに就学前段階から、(1)英語教育に積極的に取り組んでおり、そのための教授法の開発や教員養成制度の整備が進められている、(2)公的機関では、国民意識の醸成のために、国旗や国史の学習、国家行事への参加など、各種プログラムが導入されている、(3)民族・宗教組織が運営する機関では、各自の伝統、文化が現在も強力に実践されている、といったことであった。 2.研究成果の公開 (1)学会発表…2003年6月28・29日に開催された日本比較教育学会第39回大会(於・玉川大学)において、池田と鈴木が「東南アジアの就学前教育に見る国際化への対応(1)-タイ・シンガポールの事例から-」というタイトルで研究発表を行い、2002年の現地調査の結果を報告した。また、2004年6月26・27日に開催予定の同学会第40回大会(於・名古屋大学)にも、現在発表申請を行っているところである。 (2)中間報告書の刊行・配布…2003年3月に刊行した中間報告書(資料分析集)を、上述の日本比較教育学会第39回大会の発表会場で配布した。また、2003年のマレーシア、シンガポールでの現地調査においても、同報告書を現地の関係省庁、幼児教育・保育関連機関にて配布するなど研究成果の還元・公開に努めた。 (3)ホームページでの情報公開…2002年夏に研究代表者が所属する山梨県立女子短期大学のホームページに、「東南アジアの幼児教育・保育」と題するコーナーを設け、対象3ヶ国の幼児教育・保育の状況について写真やコメントなどを付して、分かりやすく解説した。2003、2004年も引き続き調査データを更新,公開し、国内外研究者との情報交換の場として役立てた。http://www.yamanashi-ken.ac.jp/〜youkyou/page022.html (4)3ヶ国の幼児教育・保育に関するDVDの配布…現地調査で撮影したビデオは、PCにて編集作業を行い、解説テロップなども加えてDVD化した。上記ホームページで、教材・研究用資料として無料配布する旨を案内している。 (5)研究成果報告書の作成…提出が義務づけられている成果報告書を、上記日本比較教育学会第40回大会にて、発表資料の一部として配布する予定である。また現地で訪問した各機関へも今後、持参・郵送にて配布していきたい。
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Research Products
(2 results)