2003 Fiscal Year Annual Research Report
| Project/Area Number |
14510361
|
|---|
| Research Institution | Okayama University |
|---|
Principal Investigator |
姜 克實 岡山大学, 文学部, 教授 (00234394)
|
|---|
| Keywords | 石橋湛山 / 小日本主義 / 再建構想 / 自由党 / 公職追放 |
|---|
| Research Abstract |
本年度は石橋湛山の公職追放期(1947-51)における言論活動、及び政界復帰の言論活動(1951-57)を中心に、資料の調査、収集を行いながら、研究を進めてきた。成果として1.公職追放期の石橋湛山に関する既成研究成果の再整理、2.政界復帰から総理大臣に至るまでの石橋湛山に関する研究論文を作成し、さらに、3.これまでの諸成果をまとめて単行本『石橋湛山の戦後-引き継がれゆく小日本主義』を刊行した。これで、戦後石橋湛山の思想に関する総合研究の第一部分が完了したことになる。
集大成の成果『石橋湛山の戦後-引き継がれゆく小日本主義』は、先行の諸個別研究と違って、綿密な実証作業をベースにした、政治家・思想家・言論人石橋湛山の本格的総合研究であり、復興構想、政界入りの動機、大蔵大臣期の活動、追放期の活動、戦後石橋湛山の思想・政治姿勢の評価及び通産大臣、総理大臣期の活動全般をカバーしている。また、従来の政治家中心の研究と違う手法で、小日本主義の復興構想をバックボーンに、高度成長の理念を提供し、小国日本の在り方を規定した、言論人、思想家としての石橋湛山像を描き出している。本書の出版は、戦後高度経済成長の思想史的研究の意義があり、また日本近代化の在り方を問う反響を期待される。
|
Research Products
(2 results)
