2002 Fiscal Year Annual Research Report
明治前期日本女性史とアメリカ―津田梅子とアリス・ベーコン―
Project/Area Number |
14510374
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
藪田 貫 関西大学, 文学部, 教授 (80027987)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陶 徳民 関西大学, 文学部, 教授 (40288791)
大谷 渡 関西大学, 文学部, 教授 (80340644)
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Keywords | アリス・ベーコン / 津田梅子 / 山川捨松 / 日本女性史 / 女子高等教育 / 日米文化交流 / お雇い外国人 / アメリカ東洋学協会 |
Research Abstract |
本年度は、つぎの3つの分野において調査・研究を実施し、下記のような実績をえた。 1 アリス・ベーコン Japanese Girls and Women『日本の女性』の翻訳 これについては研究代表者藪田が中心となり、大学院生・学生ならびに陶分担研究員の協力を得て、ほぼ3分の1を済ませた。その成果は『関西大学文学論集』誌上に発表したが、短期間にもかかわらず、アリスの見聞に基づく『日本の女性』が、優れた内容をもつことが一層明らかになった。残された部分の訳出と並んで、補注作成が今後の課題である。 2 アメリカでのアリス並びに津田梅子・山川捨松関係調査 これについては昨年10月に、藪田と大谷・陶の研究分担者がアメリカに渡り、ハンプトン大学美術館古文書室・ワシントン議会図書館・エール大学古文書館・ブリンマー大学でそれぞれ資料調査し、有益な資料を得た。 具体的にはJapanese Girls and Womenの初版本・増補版の書誌学的確認、増補版の入手、同書に関するアメリカ国内での反響・書評記事、アリスのハンプトン時代の記録・写真の入手、エールでの墓碑の確認、レオナルド・ベーコンとチャールズ・ランマンおよびアメリカ東洋学協会に関する資料の入手などである。 その一方、19世後半のアメリカでの女子高等教育に関する研究の必要性が明らかとなったので、次年度にはバッサーはじめアメリカ東部の女子大学の調査に着手する予定である。 3 国内でのアリス並びに津田梅子・山川捨松関係調査 代表者および分担者がそれぞれに機会を設けて、国内の資史料調査機関、具体的には国会図書館・国立公文書館・津田塾大学・お茶ノ水女子大学に出かけて、関連資史料の調査を行った。 また津田梅子・山川捨松に関する先行研究者との情報交換を行った。これらは最終年度の報告書に反映される予定である。
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Research Products
(1 results)