2005 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510409
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Research Institution | Osaka University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
生田 美智子 大阪外国語大学, 外国語学部, 教授 (40304068)
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Keywords | 外交儀礼 / イメージ / 表象 / オリエンタリズム / オキシデンタリズム / エスノセントリズム / 他者 / アイデンティティ |
Research Abstract |
平成16年度は、前年度に引き続き、関連史料の調査・収集をおこなった。 具体的にはロシアのペテルブルグおよびクラスノヤルスクの文書館で資料収集をおこない、現地の研究者と意見を交換した。特に第二回使節団長であったニコライ・レザノフが急死したクラスノヤルスクでは彼が残したと思われる日本関連の史料を多く撮影し、クラスノヤルスク大学の学生に江戸期の日露交流の授業を行った。エリツィンと橋本龍太郎がクラスノヤルスク会談を行ったことから、日本に対する関心の下地があり、研究成果の一端を披露することで日本への関心をさらに高めるのに貢献することができたと思う。 今年は最終年であるので、成果の発表に努めるべく、上海社会学院とアジア研究者大会事務局により組織された第四回アジア研究者国際大会(於上海)で「江戸期の日露関係の鏡としての外交儀礼」と題して報告し、参加者と知見を交換した。また、ウラジオストクで開催された第21回日露極東シンポジウムでは「外交儀礼から見た江戸時代の日露交渉(第一回遣日使節と第二回遣日使節の比較)」と題して報告した。さらに国内では、京都大学で開催されたロシア・東欧学会で「外交儀礼から見た幕末の日露交渉(第三回遣日使節を中心に)」と題して報告した。また、東京大学史料編纂所で開催された「日露関係史料をめぐる国際研究集会2006」に参加し、知見を交換した。 今年度末には成果報告集『身体から読み直す幕末日露交渉史-外交儀礼を中心に』を刊行する。そこでは未刊の史料が多く公刊されるであろう。
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Research Products
(2 results)