2002 Fiscal Year Annual Research Report
ドイツ、オーストリア・ハンガリー、スイスの商科大学に関する社会史研究
Project/Area Number |
14510423
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Research Institution | Kwansei Gakuin University |
Principal Investigator |
早島 瑛 関西学院大学, 商学部, 教授 (90093450)
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Keywords | ドイツの商科大学 / 高等実業教育 / 大学の大衆化 / フンボルト理念批判 / ディプローム・カォフマン / 商業教師試験 / カトリック教徒の実学志向 / 商科大学の外国人学生 |
Research Abstract |
2002年8月7日から9月7日までヴィーン、ケルン、ライプチヒ、ワルシャワに、ついで9月13日から9月28日までブダペスト、モスクワ、ヴィーンに滞在し、とくにケルンとライプチヒの商科大学の歴史およびディプローム試験合格者の地理的分布の研究に従事した。ケルンではケルン大学アルヒーフにおいてケルン商科大学史の独文著書の出版準備を行い、ライプチヒではライプチヒ大学アルヒーフにおいてディプローム試験合格者一覧のデータの欠損部分の補充に努めた。ワルシャワではワルシャワ大学において、ボロジエイ教授(Prof. Wlodzimierz Borodziej)の協力を得て、ドイツの商科大学においてディプローム試験に合格したロシア国籍のポーランド人の地理的分布の調査を続行した。ついでブダペストにおいては同じくハンガリー出身のディプローム試験合格者の地理的分布の調査を続行し、ブダペスト大学図書館長のセギ博士(Dr. Laszlo Szogi)と意見の交換を行った。さらにモスクワでモスクワ国立大学講師アンドレーエフ博士(Dr. A. Andrejev)の協力により、ロシア出身のディプローム・カォフマンの地埋的分布の研究に着手することができた。また、ロシア科学アカデミーの歴史部門にイヴァノーフ教授(Prof. A. E. Ivanov)を訪問し、同教授の研究課題「ロシア革命前のドイツの大学のロシア人留学生の社会史」との関連で研究手法・史料状況について意見の交換を行った。ヴィーンにおいては今回の研究旅行の最初と最後の数日にヴィーン大学アルヒーフ、ヴィーン経済大学、オーストリア国立図書館においてオーストリア・ハンガリー帝国の大学史とヴィーン輸出アカデミーの歴史に関する史料調査を行った。とくにヴィーン経済大学モッサー教授(Prof. Alois Mosser)から同アカデミーの『ディプローム試験合格者原簿』について情報を得た。 今年度の研究成果の一部は別紙のように発表した。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] 早島 瑛: "オーストラリアの大学アルヒーフとヴィーン大学アルヒーフ"大学史研究通信. 第31号. 4-6 (2002)
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[Publications] 早島 瑛: "大学都市への旅-近代の異邦人-"大学史研究. 第18号. 67-81 (2002)
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[Publications] 早島 瑛: "Heinrich Nicklisch und seine Leipziger Kommilitonen"『関西学院大学欧文紀要』社会科学篇. 第7巻. 19-65 (2003)
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[Publications] 早島 瑛: "カトリック教徒のディプローム・カォフマン"望月幸男(編)近代ドイツ=資格社会の展開. 275-302 (2003)
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[Publications] 早島 瑛: "ドイツの商科大学における英文学研究職問題-<シュレーア事件>を中心に-"商学論究(関西学院大学). 第50巻・4号. 1-26 (2003)