2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510460
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
鈴木 孝庸 新潟大学, 人文学部, 教授 (90143742)
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Keywords | 平曲 / 平家琵琶 / 譜本 / 平家物語 / 語り(口頭演誦) / 平家正節 / 平家吟譜 / 當道資料 |
Research Abstract |
本年度の研究実績は以下の通りである。 1 『平家正節』の翻刻作業の継続。…本年度は、『平家物語』卷第七分の全16句(「木曽願書」から「福原落」まで行い、卷第七分を終了した。 2 甲南女子大学本『平家物語』の翻刻作業の継続。…本年度は、卷第四「南都牒状」から「三井寺炎上」までの8章段を行って卷第四が終了。さらに卷第五「都遷」に進んだ。 3 アメリカ合衆国Yale大学所蔵の平家物語および當道資料を、紹介した。當道要集については、日本でも資料が少ない『四宮殿傳記』の翻刻も付した。 4 黒部市・宮崎文庫記念館蔵『平家物語』の調査。…昨年度、国文学研究資料館のマイクロフィルムによって、『吟譜』の全巻揃と判断したものの実物を調査。全巻揃いであることも確認した。 5 赤間神宮蔵『平家物語』26冊(波多野流譜本)の再調査。…12年前に一度調査済みであるが、さらに細かな部分について調査することが出来た。この間、この本について、『吟譜』の揃ではないかと認定する意見もあったが、波多野流譜本と意見を改める旨の私信を得ている。 …『吟譜』の完本は関係者の長い間の探索目標だったわけだが、4に記した本がそれであることを、昨年、私が判定したのである。 6 高橋貞一旧蔵・貞享四年書写平曲譜本の調査。…この本は、書写年代の明確なものとしては、現在知られる譜本中の最古である。薦田治子が影印を付して紹介したが、やや不備があり、その問い合わせを機会に、私も現所蔵者の御厚意により、実物拝見を許された。
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Research Products
(2 results)