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2003 Fiscal Year Annual Research Report

平安期屏風歌の特質の解明と、その基礎資料となる屏風詩歌のデータベース化

Research Project

Project/Area Number 14510474
Research InstitutionINTERNATINONAL BUDDHIST UNIVERSITY

Principal Investigator

田島 智子  四天王寺国際仏教大学, 人文社会学部, 助教授 (80268474)

Keywords平安時代中期 / 屏風歌 / 屏風詩 / 歌絵 / 古今集時代 / 後選集時代 / 拾遺集時代 / 藤原道長
Research Abstract

平安時代中期における屏風詩歌資料集を作成した。勅撰集・私撰集・私家集・日記などに散在している屏風詩歌を集成し、整理を行ったのである。ただし、詩の資料はごくわずかであるので、ほとんどが屏風歌である。また、屏風詩歌ではないが、歌絵などの絵に詠み合わされた歌もできるだけ集成した。この資料集は今後の屏風歌研究に大きく寄与するものとなろう。
その内訳は、古今集時代については、成立年代や成立事情が判明するものが74種類あり、その総詩歌数は709首であった。成立年代や成立事情が不明であるものは、10種類35首であった。後撰集時代については、判明するものが41種類684首、不明であるものは39種254首である。拾遺集時代については、判明するものが7種類176首、不明であるものは37種類106首である。
以上のような状況の三つの時代を通覧した結果、おおまかに以下のことが指摘できる。これらは、屏風歌の歴史を考える上で、今後重要な指標となるだろう。
1、屏風に歌を押すことがもっとも頻繁に行われたのは、古今集時代である。
2、一つの屏風について歌を推す場面数が増えたのは、後撰集時代である。
3、一つの屏風について複数の歌人に詠歌させることが増えたのも、やはり後撰集時代である。
つまり、後撰集時代に屏風の大規模化が進んだのである。
4、屏風に歌を押すことが激減したのは、拾遺集時代である。
5、拾遺集時代の屏風は、大規模なものが多い。つまり、拾遺集時代には大規模な屏風がごく少数、制作されたのである。
6、拾遺集時代の屏風のほとんどに、藤原道長が関わっており、道長が目的をもって積極的に屏風歌に関わったものと思われる。

  • Research Products

    (1 results)

All Other

All Publications (1 results)

  • [Publications] 田島 智子: "屏風歌研究の回顧と展望--研究・「滝」という題材の検討--"日本古典文学史の課題と方法 漢詩 和歌 物語から説話 唱導へ(伊井春樹先生御退官記念論集刊行会編)(和泉書院). 55-82 (2004)

URL: 

Published: 2005-04-18   Modified: 2016-04-21  

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