2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510487
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
遊佐 徹 岡山大学, 文学部, 助教授 (60240157)
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Keywords | 中国近代 / 近代文化 / 分化史 / 清末 / 日曜日 / 時間意識 / 生活文化 / 七日-休制 |
Research Abstract |
2002年度におこなった研究課題「中国近代文化史研究--中国近代の自己デザイン」に関する研究活動によって得られた知見、業績等は以下の諸点にまとめることができる。 1,国内資料調査--東京大学東洋文化研究所および東洋文庫において、清末期に発行された中国文雑誌の調査をおこない、中国近代文化史関係資料を収集した。とくに、今回は、中国近代における時間・空間に対する認識の変化に関する資料を収集した。 2,海外資料調査--中華人民共和国北京市に赴き、中国国家図書館および北京大学図書館において同上の雑誌・新聞の調査をおこなった。本調査いおいては、1と同様の時間・空間認識の変化に関する資料の調査に加え、林則徐をはじめとする近代における民族英雄の形成過程に関する資料の収集に努めた。 今回の調査は、12日間の日程であったため、すべての資料にあたることが不可能であった。次年度もこうした調査を北京、上海において継続する必要があだろう。 3,1、2の資料調査を基にして、論文「清末期の「日曜日」--清末中国における「近代」の受容--」を執筆した。これは、清末期の中国人がみずからの生活のサイクルを時間的にどのように変更することになったのかという事象の研究を通して、中国近代において「近代」のシステムが生活文化として社会に浸透してゆく一般的法則の存在を探ることを目的とした試みである。
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Research Products
(1 results)