2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14510490
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
鹿島 英一 九州大学, 留学生センター, 教授 (20253700)
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Keywords | 擬似漢字 / 旧壮文字 / 漢字の文字集合 |
Research Abstract |
南方型の擬似漢字であるベトナムの字喃や,中国広西省の壮字,布依字,〓字の古文字の文献資料の収集に努めた。特に旧壮字については,広西省の南寧郊外の壮語の標準音地区の武鳴において,10000字を越える文字の載った資料を入手し,成果を得た。 他の擬似漢字についても,一定の資料を国内外で入手し,整理を進めている。ベトナムの字喃についても,多数の字体の入ったCD化された資料も入手したので,旧壮字を中心に比較対照の操作も始めている。 西夏文字については,整理の進んだ資料から2000字内外の文字集合を選定する作業を進めているが,ある程度形をなしてきた。漢字の各集合(日本,中国,韓国)の常用字集合ないし,それに準ずる集合について,平成10年〜平成13年の4年度に亘って得た成果と比較し,論ずるために必要な研究段階である。ただ,書体の問題がかなり繁雑で,また充分に対応する方法を開発したとは言えない状態のため,すこし予想より作業に手間取っている。 その際は,字数が5000字前後と似かよった台湾国語文の漢字集合の扱いの方法を利用することにして,現在,その作業を必要な範囲に限り,部分的に開始している。 全体には,年度当初の計画よりも少々遅れ気味だが,大筋は予定範囲内と言える。
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