2003 Fiscal Year Annual Research Report
実践的な英語コミュニケーション能力の向上を目指すシラバスの研究開発
Project/Area Number |
14510532
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
吉村 紀子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (90129891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
寺尾 康 静岡県立大学, 国際関係学部, 助教授 (70197789)
坪本 篤朗 静岡県立大学, 大学院・国際関係学研究科, 教授 (40138623)
武田 修一 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80137067)
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Keywords | 大学英語教育 / 英語コミュニケーション / 英語シラバス開発 / TOEIC / 英語プロダクションスキル / 習熟度別英語学習 |
Research Abstract |
平成15年度は、TOEIC対策講座(前期7クラス-初級2クラス・中級3クラス・上級2クラス、週1回・90分授業、10回、後期9クラス-初級2クラス・中級5クラス・2クラス、週1回:7クラス、週2回:2クラス、10回、学生173名参加)を軸に、講座終了時に実施した100問から成るリスニング模擬試験の結果と講座参加者のTOEIC公開テストスコアを分析した。また、模擬試験を受けた学生の中からレベル別に数名選び、ACTFL Proficiency基準に従ってインタビューテストを実施した。加えて、静岡県立大学国際関係学部がオハイオ州立大学(アメリカ)において15年度より開始した「静岡夏期英語研修プログラム」に参加した学生5名の研修前後のTOEICスコアを比較分析し、短期英語研修成果の有無についての予備調査をおこなった。 上記の分析調査の結果は以下の4点にまとめることができる。 1.TOEICスコア既得者(25名)について、講座修了後のTOEICテストスコアが平均で591点から617点に上昇した(26点アップ)。対策講座がスコアアップに役立つことが分かった。 2.模擬試験の結果分析から、大学生のリスニング力向上を図る上で、(1)語彙や文法力不足・(2)コミュニケーションや談話の展開方法・方策に関する知識不足・(3)異文化社会への理解不足、の3点が大きな問題点であることが分かった。 3.インタビューテストに参加した学生が本年度は少なかったため暫定的な分析であったが、リスニングのテスト結果はスピーキングスキルを的確に測定できるものではなかった。 4.1ヶ月程度の短期海外英語研修の成果は、研修直後では、TOEIC形式のようなリスニングテストに顕著な結果として現れなかった。 このような成果を踏まえて、平成16年度は、特に3と4の調査に重点を置き、研究を継続して行く。
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Research Products
(11 results)
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[Publications] Yoshimura, Noriko: "Remarks on No in Japanese"Ars Linguistica. 10号. 71-81 (2003)
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[Publications] 吉村紀子: "アメリカの文化と社会-日英語比較から見る「あいまいさ」と「論理性」"静岡県立大学公開講座要旨集. 17号. 57-62 (2003)
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[Publications] 吉村紀子(共著): "分裂文の意味と構造-古代語と九州方言の接点"ことばと文化. 7号. 55-72 (2004)
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[Publications] 吉村紀子, 寺尾 康(池田周): "大学生の英語リスニングとリーディングにみられる特徴-習熟度別クラス編成テスト結果から"ことばと文化. 7号. 119-138 (2004)
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[Publications] 武田修一: "英語表現に見る誘引現象に関する一考察"市川三喜賞36年の軌跡(開拓社). 289-297 (2003)
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[Publications] 武田修一: "<表現方法>に関する一考察"ことばと文化. 7号. 13-25 (2004)
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[Publications] Takeda, Shuichi: "The Discourse Semantics of Visual Perception and Knowledge"Tsukuba English Studies. 22号. 177-190 (2004)
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[Publications] 坪本篤朗: "「提示」と「叙述」の形式と意味-there構文と主要部内在型関係節構文の認知図式"ことばと文化. 7号. 27-53 (2004)
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[Publications] Terao, Yasushi: "Notes on comparative study of Speech Errors in English and Japanese"A New Century of Phonology and Phonological Theory(開拓社). 540-555 (2003)
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[Publications] Terao, Yashushi(Tamaoka, Katsuo): "Mora or syllable? Which unit do Japanese use in naming visually presented stimuli?"Applied Psycholinguistics. 25号. 1-27 (2004)
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[Publications] 武田修一: "コーパス活用ロングマン実用英文法辞典(G.リーチ他編著)[監訳]"ピアソン・エデュケーション. Xiii+801 (2003)