2004 Fiscal Year Annual Research Report
実践的な英語コミュニケーション能力の向上を目指すシラバスの研究開発
Project/Area Number |
14510532
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
吉村 紀子 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (90129891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
武田 修一 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (80137067)
坪本 篤朗 静岡県立大学, 国際関係学研究科, 教授 (40138623)
寺尾 康 静岡県立大学, 国際関係学部, 教授 (70197789)
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Keywords | 英語コミュニケーション / 大学英語教育シラバス開発 / TOEIC / 習熟度別英語学習 / ACTFLインタビュー |
Research Abstract |
平成16年度は、15年度と同様に、課外授業として実施したTOEIC対策講座(前期7クラス-初級2クラス、中級3クラス、上級2クラス、週1回・90分授業10回、後期9クラス-初級2クラス、中級4クラス、上級3クラス、週1回・90分授業7回、スピーキング特訓5クラス、90分授業4〜5回)を中心に、講座終了時に受講生に課したリスニング模擬テスト(100問、2回実施)の結果を分析し、特にレベル別にスコアの伸びと進度を妨げる困難点について考察した。また、前期TOEIC講座受講生の中、オハイオ州立大学(アメリカ)夏期英語研修に参加した数人の学生について、TOEICスコアとミシガンテストスコアを比較した。さらに、講座終了者の中から希望学生に対して、ACTFLの評価方法に沿ってネイティブスピーカーのインタビューアーがインタビューテストを実施し、TOEICスコアレベルとスピーキング力の相関性を調査した。 研究成果は9th Pan-Pacific Association of Applied Linguistics Conference ("What can we get from students' test scores?"2204年8月19日南ソウル大学)とTemple University Applied Linguistics Colloquium 2005 ("TOEIC and Communicative Competence"2005年2月13日テンプル大学日本校)にて発表した。詳細は作成中の報告書に述べるが、重要な考察の要点は以下の5点である。 1.大学生の英語理解を妨げる最大の要因は語彙不足にあること。 2.知らない語彙がある場合、学習者は知っている語彙に引っ張られてしまい、内容理解を誤ってしまう傾向にある。 3.異文化を背景にした語彙・表現は既習のものでない限り、非常に困難である。 4.内容の展開・文脈が明らかでない場合、談話・対話の理解は上級者でも非常にむずかしい。 5.中級・上級レベルについては、TOEICスコアとインタビューテスト/ミシガンテストの評価はある程度の相関性が見られたが、両者の間には重要なズレがあり、TOEICスコアからスピーキング力またライティング力は適切に予測し難い。
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Research Products
(7 results)