2004 Fiscal Year Annual Research Report
ファンタジーの力(ホフマン、グリム兄弟、エンデを中心に)
Project/Area Number |
14510589
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
梅内 幸信 鹿児島大学, 法文学部, 教授 (00145450)
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Keywords | ファンタジー / ホフマン / グリム童話 / エンデ / ドイツ・ロマン主義 / 深層心理学 / イメージとシンボル / 精神分析 |
Research Abstract |
ホフマン文学・グリム童話・エンデ文学,とりわけグリム童話に関する文献とDVDによる資料を収集した。次に,ITレコーダーとデジカメを購入し,現地調査における資料の電子化に備えた。 「日本独文学会 2003年秋季研究発表会」(10月、東北大学)において口頭発表した研究(「太陽英雄」としての太鼓たたき-『太鼓たたき』(KHM193)における宇宙的鼓動について-)を,ドイツ語の論文として「日本ヘルダー学会」の機関誌である「ヘルダー研究」(第11号)に申し込み,12月に掲載した。ホフマン文学・グリム童話・エンデ文学におけるファンタジーに関するこれまでの研究成果を検証するために,9月にドイツ・北欧に赴いて現地調査を行った。この研究成果に基づいて,『「ファンタジー文学」に関する定義づけの試み』と題して,「日本独文学会 2004年秋季研究発表会」(10月、北海道大学)において研究発表を行った。また,前年度において日本独文学会西日本支部研究発表会において口頭発表した内容を踏まえ,西日本支部の機関誌である「西日本ドイツ文学」(第16号,11月)に「『漁師とその女房』(KHM19)に見られる欲望の蜃気楼について」と題して論文を掲載した。 来年度は最終年度であるので,報告書の作成に向けて,ファンタジーの概念規定を纏め上げ,この成果を踏まえ,さらにはG.バシュラールの精神分析的手法を応用して,ホフマン文学・グリム童話・エンデ文学における「ファンタジーの力」の本質を解明する。
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Research Products
(4 results)