2002 Fiscal Year Annual Research Report
まち・むらの行政組織の計量的現状把握-市町村の規模・タスク環境と組織構成の関連性
Project/Area Number |
14520087
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
伊藤 修一郎 群馬大学, 社会情報学部, 講師 (70323326)
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Keywords | 町村組織 / 組織階層 / 組織分化 / 情報伝達 / 調整組織 / 政策課題 / フラット化 / 相互参照 |
Research Abstract |
今年度は、群馬県佐波郡東村、太田市役所、上野村、北海道ニセコ町、二重県庁及び同東京事務所、松山市役所、神奈川県箱根町、横須賀市役所等からの聴取調査を実施し、県・市レベルの組織と町村レベルの組織の違いを抽出するよう試みた。また、過去に実施された自治体組織に関する実証研究の報告書等を収集し、組織研究における論点や調査項目等を特定するよう努めた(現在も継続中)。 この結果明らかになったことは、以下のとおりである。 ・町村レベルの組織研究は、皆無と言っていいほど、実施されていないこと。 ・従来の組織研究で調査されてきた項目は、規模、組織分化の度合い、調整組織の類型、組織のフラット化・動態化、新たな政策課題に対応する組織の設置の有無などである。これらは、いずれも都市を対象とした調査項目として開発されたもので、小規模な町村組織には適合し難い。町村の特性を反映した項目の開発が必要であること。 ・同じ人口規模でも、職員数に大きな違いが出ており、その原因を探求する必要があること。 ・町村では、組織階層が低く、情報伝達は非公式となる傾向があること。 ・ひとりの職員の担当分野が非常に広いが、仕事の括り方には、自治体ごとに特徴があること。 今後は、以上の諸点について、より具体的に明らかにしていく計画である。
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Research Products
(2 results)