フランスの新人口センサス計画に関する調査研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14530035
• Research Institution: Oita University
• Principal Investigator: 西村 善博 大分大学, 経済学部, 教授 (50172705)
• Keywords: 人口センサス

Research Abstract

平成15年度も、前年度と同様に、フランスの新人口センサス計画に関する諸文献の収集・整理とともに分析を行い、以下のような成果を得た。
まず、"L'actualite sur le programme de renovation du recensement de la population"(大分大学経済学会『大分大学経済論集』第55巻第1号、2003年5月)の作成・公表である。これは、その時点での最新入手資料にもとづき、当該計画の現状、目的、調査方法、推計方法、課題をまとめたものである。さらに、「フランスの新人口センサス計画に関する最初の構想」(大分大学経済学会『大分大学経済論集』第55巻第5号、2004年1月)を作成・公表した。これは、当該計画の最初の構想を示す論文にもとづいて、計画の基本的な特徴を検討したものである。その結果、当該計画がどのような問題あるいは制約のもとに構想されたのかをある程度、明らかにできたように考えられる。具体的には、予算制約に対する対応策として、構想されていることが明確になった。さらには、データ保護法による制約が強いことを確認することができた。ただし、この点に関しては、今後、更に検討を続ける予定である。
ところでフランスの新人口センサス計画は、2004年1月に、これまでの予定どおり、最初の情報収集が開始され、実施段階に移行した。これに必要な行政法令が、2003年6月以降、公表され、そのなかで最も重要と思われるデクレを翻訳した(これは平成16年度に公表の予定である)。調査方法についても最新資料を入手し、分析を始めた。
パリ出張時(2004年3月)には、こうしたデクレに関して、当地の研究者と意見交換を行い、いくつかの疑間点を解消することができた。また日本では、入手できない諸資料に関しても、入手のメドをつけることができた。

Research Products

• [Publications] 西村 善博: "L'actualite sur le programme de renovation du recensement de la population"大分大学経済論集(大分大学経済学会). 第55巻第1号. 1-18 (2003)
• [Publications] 西村 善博: "フランスの新人口センサス計画に関する最初の構想"大分大学経済論集(大分大学経済学会). 第55巻第5号. 1-26 (2004)