2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14530118
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
藪下 史郎 早稲田大学, 政治経済学術院, 教授 (30083330)
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Keywords | 金融制度 / 中小企業金融 / インフォーマル金融 / 経済発展 / 不完全情報 / 取引費用 / グローバリゼーション / 制度 |
Research Abstract |
本研究では、「中小企業と金融市場」と「経済発展と金融制度」という問題を理論的かつ実証的・歴史的に分析している。これらの問題はともに、不完全情報や取引費用が大きな役割を果たす分野である。本年度においては、昨年まで行なってきた研究を継続すると共に、早稲田大学21世紀COEプログラム「開かれた政治経済制度の構築」の研究課題と関連づけて研究を行なった。具体的な研究内容は次のとおりである。 (1)論文「中小企業への貸付金利に関するパネルデータ分析」(鈴木久美氏との共著)を中小企業の直面する貸付市場の特徴に注目するように改訂し、倉澤資成編『市場に関する経済分析(仮題)』(2005年4月 日本評論社から刊行予定)に収録することにした。 (2)COE-GLOPEプログラムの企画として「新しい政治経済学の構築-開かれた政治経済制度の構築に向けて-」と題するシンポジウムでの発言を発展させ、論文「新しい政治経済学に向けて」をまとめ、早稲田政治経済学雑誌に発表した。 (3)COE-GLPOEプロジェクトの一つの活動としてジョセフ・スティグリッツ教授(コロンビア大学)を早稲田大学にまねき、公開講演会を企画した。この講演を『スティグリッツ早稲田大学講義録:グローバリゼーション再考』(荒木氏との共編著)としてまとめ光文社新書として刊行した。 (4)情報の経済学から中小企業金融について論じた論文をまとめた。 (5)「制度」という観点から「大学改革」「プロ野球改革」および「中小企業貸付における銀行のナレッジバンクとしての役割」などについてコラムを書いてきた。
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Research Products
(3 results)