2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14530146
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
森田 克徳 静岡県立大学, 経営情報学部, 講師 (20295562)
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Keywords | ダイエー / イトーヨーカ堂 / セブン-イレブン・ジャパン / 流通革命 / 経営史 / ケース・スタディ / 業革 / 鈴木敏文 |
Research Abstract |
本研究は、2つの目的をもってのぞんだ。1つには、約40年間の長期スパンで、ダイエー、イトーヨーカ堂セブン-イレブン・ジャパンの経営行動に着目し、「流通革命」の経緯を明らかにすることである。そしていま1つの目的は、単なる歴史的事実の跡付けにとどまらず、1980年代初頭に生じた消費パラダイムの激変および90年代前半のさらなる潮流の変化を、実態に即して検討することである。前者において、イトーヨーカ堂の経営行動の検討・分析を平成14年度に、そしてセブン-イレブン・ジャパンについては平成15年度に、それぞれ行うこととし、すでに脱稿している「ダイエーの経営管理-流通革命の構図」とともに、経営行動の比較分析を行い、後者の研究に昇華することとした。 平成14年度において、「日経テレコン21」を最大限に活用し、新聞・雑誌記事を収集することから始め、その他必要な文献を古書市場から入手してケース・スタディのための資料収集に努めた。くわえて、イトーヨーカ堂での聴き取り調査を行い、検討・分析した内容を論文「流通システムの革新-イトーヨーカ堂の『業革』」(静岡県立大学経営情報学部『経営と情報』第15巻1号、2002年9月)としてまとめた。創業以来の業績の低下から脱すべく、外部環境の変化、とりわけ消費選好の激変と大規模小売店舗法の影響下、鈴木敏文を中核として、単品管理の徹底による全社的な改革と流通システムの革新を連動させた「業革」を推進し、短期間にV字型の回復とその後のさらなる上昇を果たした経緯を明らかにした。 また、社会経済史学会第71回全国大会(2002年5月、和歌山大学)において、「『流通革命』の分水嶺-1980年代初頭の消費選好の激変と大規模小売店舗法の影響」を発表した。
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Research Products
(1 results)