2002 Fiscal Year Annual Research Report
連結納税制度導入の必要性と間題点―会計・税法の理論的・実務的研究
Project/Area Number |
14530177
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Research Institution | Kansai University |
Principal Investigator |
大倉 雄次郎 関西大学, 商学部, 教授 (40284781)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西本 靖宏 大分大学, 経済学部, 助教授 (80325696)
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Keywords | 連結納税制度 / 所得通算型 / 東京証券取引所1部上場会社 / SRIY原則 / 日本経済団体連合会経済本部税制グループ |
Research Abstract |
連結納税制度が平成14年度から日本でも法制化されたが、本年度は下記の研究調査を行った。 第一に、文献研究としては、アメリカ・フランスの所得通算型についてのIRS,フランス税法について、原文にあたって、我が国との比較研究を行った。 第二に、連結納税の先進国であるアメリカの実態を知るために、University of Wisconsin Law School、Visiting scholarとなり8月に現地の公認会計士事務所で聞き取り調査を行った。 第三に、日本の連結納税の動向をパイロット的・質的に調査するために、NTT、松下電器産業、キヤノン、京セラ、住友電気工業、伊藤園、それに日本経団連グループを訪問し、多くの示唆を得た。 第四に、日本の連結納税の動向調査を東証第1部上場会社約1474社対象に33問のアンケートを行い、213社の回答を得た。 今回の研究で得た主たる知見: 第一に、日本の連結納税制度について、アメリカに比較して、繰越欠損金やキャピタルゲイン・ロスにおいて、グループの単一体概念が個別経済的概念に比較して強い為にSERY原則がなく厳しい内容であること。 第二に、日本の連結納税制度について子会社保有規模の小な会社ほど理解されておらず、反対に子会社保有規模の大な会社や日本経済団体連合会経済本部税制グループ会社は導入研究や検討の進んでいること。 第三に、日本の連結納税の動向は、アメリカのように国際企業が所得通算型のメリットを生かして今後急速に普及していくこと。 研究内容を学会関係者に知らしめ、且つ連結納税の動向調査を企業現場に知らしめる為の活動: 第一に、日本会計研究学会の口頭発表、学者への専門雑誌『会計』への論文掲載を行った。 第二に、東証第1部上場会社経理担当者(300人)への講演および会計士や企業向けの有力雑誌『経営財務』『税経通信』等への論文掲載を行って啓蒙に努めた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 大倉雄次郎: "連結納税制度に伴う連結会計への影響"会計. 162・6. 67-82 (2002)
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[Publications] 大倉雄次郎: "連結納税制度の企業対応動向について-連結納税制度の導入調査-"経営財務. 2608. 16-22 (2003)
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[Publications] 大倉雄次郎: "連結納税制度の蝶対応動向調査分析結果の検討"関西大学 商学論集. 47・6. 23-58 (2003)
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[Publications] 大倉雄次郎: "連結納税制度導入の企業対応動向とその在り方"税経通信. 58・5. 27-34 (2003)