2003 Fiscal Year Annual Research Report
ルート系による有理曲面のモジュラス空間のコンパクト化
Project/Area Number |
14540023
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
松澤 淳一 京都大学, 工学研究科, 講師 (00212217)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
成木 勇夫 立命館大学, 理工学部, 教授 (90027376)
石井 亮 京都大学, 工学研究科, 講師 (10252420)
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Keywords | 三次曲面族 / モジュライ / コンパクト化 / ルート系 / 配置空間 |
Research Abstract |
3次曲面の族の群論的構成を目的とする我々の研究は現在次の二つの観点から注目されている.一つは,3次曲面から作られる3次元複素多様体の周期写像の研究である.これは楕円曲線の周期積分と超幾何微分方程式の理論の拡張と見なされていて,楕円曲線の幾何学的アナロジーとして,3次曲面や,それに付随するK3曲面の幾何学的・解析学的研究が重要なテーマになってる. 二つ目は,超幾何微分方程式の次のクラスと目されているパンルベ方程式の研究との関連である.パンルベ方程式の解は初等関数や楕円積分では求積されないことが知られていて,その解の性質を調べることが課題となっている.近年パンルベ方程式への群論からの研究が盛んに行なわれていて,その一つの現れとして3次曲面の族との深い関わりが明らかにされつつある. このように,微分方程式や特殊関数とのつながりが深い我々の研究は,一昨年,一応の完成を見たのであるが,一部で複雑な計算に頼った箇所があり,理論としての弱点を抱えていた.その部分を,より普遍的な言葉で書き変えることが望まれていたのであるが,論文の執筆中に,それを克服することができることに気づき,全体を概念的な言葉で説明できる見通しが立った.その結果,新たに興味深い発見がいくつかあり,現在それらを総合的にまとめるため,新たな理論を整備しているところである.この作業が完成すれば,上に述べたような解析学的な研究にも大きく貢献することと思われる.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] A.Ishii: "On the McKay correspondence for a finite small subgroup of GL(2,C)"J.reine angew.Math.. 549. 221-233 (2002)
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[Publications] A.Ishii: "Flops of G-Hilb and equivalences of derived categories by variation of GIT quotient"Duke Math.J.. (to appear).
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[Publications] A.Ishii: "Representation moduli of the McKay quiver for finite subgroups of SL(3,C)"Proceedings of School on Geometry and String Theory, AMS. (to appear).
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[Publications] 松澤淳一: "特異点とルート系"朝倉書店. 206 (2002)