2003 Fiscal Year Annual Research Report
クリスタル基底の組合せ論的研究と離散可積分系への応用
Project/Area Number |
14540026
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
尾角 正人 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (70221843)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
国場 敦夫 東京大学, 大学院・総合文化研究科, 助教授 (70211886)
永井 敦 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助手 (90304039)
小川 知之 大阪大学, 大学院・基礎工学研究科, 助教授 (80211811)
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Keywords | 可積分系 / 量子群 / ヤン・バクスター方程式 / セルオートマトン |
Research Abstract |
今年度は当初 1.D型幾何クリスタルに付随する双線型方程式のソリトン解の吟味 2.A型に付随するすべての幾何クリスタルの解析 と幾何クリスタルを深く調べる計画を立てていたが、興味がクリスタルの組合せ論およびそれに付随して得られる箱玉系という超離散可積分系(ソリトンセルオートマトン)の方へ傾斜した。これらについて主に次の2つの成果を得た。 1.例外型アフィンリー環に付随するクリスタル アフィン有限クリスタルは各アフィンリー環に付随して存在するものだが、例外型アフィンリー環に対しては山根によるG^<(1)>_2の有限クリスタルの一系列以外は見つかっていなかった。またこの仕事でもO作用の具体的表示は不明であった。我々は山根の仕事を参考にG^<(1)>_2の双対であるD^<(3)>_4型の有限クリスタルの一系列について座標表示を与え、またO作用を具体的に表示した。 2.反射壁のある箱玉系 重要な超離散可積分系の例である箱玉系を反射壁がある場合へと拡張した。これは通常の箱玉系同様、無限個の互いに可換な時間発展とそれに付随する保存量をもつことが示された。また、ソリトン状態を然るべく定義し、ソリトンの反射則や2ソリトンの散乱則をクリスタルの組合せ論の言葉で記述した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] A.Kuniba et al.: "Tropical R and tau functions"Commun.Math.Phys.. (印刷中).
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[Publications] A.Kuniba et al.: "Geometric crystal and tropical R for D^<(1)>_n"Internat.Math.Res.. 48(Notices). 2565-2620 (2003)
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[Publications] M.Okado et al.: "A tensor product theorem related to...."J. of Algebra. 267. 212-245 (2003)
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[Publications] A.Nagai: "An integrable mapping with fractional...."J.Phys.Soc.Jpn. 72. 2181-2183 (2003)
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[Publications] A.Nagai: "On a certain fractional q-difference and...."J.Nonl.Math.Phys.. 10 suppl 2. 133-142 (2003)
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[Publications] A.Kuniba et al.: "Factorization, reduction and embedding...."J.Phys.A : Math.Gen.. 37. 1691-1709 (2004)