2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540055
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
藤原 耕二 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (60229078)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
塩谷 隆 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90235507)
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Keywords | 有界コホモロジー / 写像類群 / 双曲群 |
Research Abstract |
まず、発表論文について説明する。 大鹿健一氏との共同研究で、3次元多様体の2次有界コホモロジーがいつ非自明であるかを調べた。定理として、3次元多様体がサーストンの意味で幾何学的であるとき、2次有界コホモロジーが非自明であるための必要十分条件を得た。 次に、相馬輝彦氏との共同研究で、3次元多様体の2次コホモロジーが、いつ有界なクラスで代表されるか研究し、そのための十分条件を得た。 3番目に、M.Bestvina氏との共同研究で、写像類群の部分群の2次有界コホモロジーを計算した。 その応用として、リー群の離散部分群が写像類群の部分群にならない事実の別証を得た。 最後に、関連した研究として、エンドの数が1つの双曲群の外部自己同型群の部分群も、リー群の離散部分群にならないことを示した。これは上に述べた写像類群についての結果の拡張であり、向きがつかない曲面や、オービォールドの場合に、結果を拡張する必要があった。 次に、論文発表前の仕事について説明する。 上の3番目の仕事は、離散群がグロモフの意味で双曲的である測地空間に作用している場合を扱っていると考えられるが、その拡張として、群がCAT(0)と呼ばれる空間に作用している場合にも、同様に課題に取り組めるように、技術を著しく拡張した。現在は、この結果が適用できる離散群を探した。また、分担者の塩谷隆氏と共同で、2次元のCAT(0)空間に作用する群の代数的構造について調べた。特に、群が可換で作用がパラボリックである場合に、新しい結果を得ている。これは、最近注目されている、群のCAT(0)次元についての新しい知見をもたらした。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] K.Fujiwara, K.Ohshika: "The second bounded cohomology of 3-manifold groups"Publ. RIMS.. 38,No2. 347-354 (2002)
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[Publications] K.Fujiwara, T.Soma: "Bounded classes in the cohomology of manifolds"Geom. Dedicata.. 92. 73-85 (2002)
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[Publications] M.Bestrina, K.Fujiwara: "Bounded cohomology of subgroups of mapping class groups"Geom. and Topology. 6. 69-89 (2002)
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[Publications] K.Fujiwara: "On the outer antomorphism group of a hyperbolic group"Israel J of Math.. 131. 277-284 (2002)