2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540062
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Research Institution | Saitama University |
Principal Investigator |
長瀬 正義 埼玉大学, 理学部, 教授 (30175509)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江頭 信二 埼玉大学, 理学部, 助手 (00261876)
阪本 邦夫 埼玉大学, 理学部, 教授 (70089829)
水谷 忠良 埼玉大学, 理学部, 教授 (20080492)
海老原 円 埼玉大学, 理学部, 講師 (80213578)
酒井 文雄 埼玉大学, 理学部, 教授 (40036596)
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Keywords | カイラルギャップ / カイラル / ディラック作用素 / 断熱変換 |
Research Abstract |
当研究代表者は主にSpin^q構造(四元数Spin構造)に付随するtwistor空間上の無限小Dirac作用素のカイラルギャップ(右手系と左手系の持つカイラル異常項の差)の研究に取り組んだ。 カイラル異常項とは物理学者の多用する用語であり、宇宙の幾何的構造と密接に関係した非常に重要な概念であることが知られている。我々幾何学者に取っては「宇宙=多様体」であるから,その概念は我々にとってもまた非常に重要であろう。本研究ではまず(数学的には定義さへ曖昧なままにあった)無限小Dirac作用素Φの定義、そしてそれの異常項の数学的定義log detδ_XΦ^±=∂/∂_s|_<s=0>1/<Γ(s)>∫^∞_0t^sTr_±(Φδ_XΦe^<tΦ^2>)dtを与えた。そして当研究者の呼ぶカイラルギャップとはlog detδ_XΦ=log det δ_XΦ^+-log det δXΦ^-=∂/∂_s|_<s=0>1/<Γ(s)>∫^∞_0t^sTr(Φδ_XΦe^<-tΦ^2>)dtのことであり、当研究の具体的目的はそれの底空間方向への断熱変換log det δ_XΦ_ε=∂/∂_s|_<s=0>1/<Γ(s)>∫^∞_0t^sSTr_ε(Φ_εδ_XΦ_εe^<-tΦ^2_ε>)dtのε→0の場合の漸近的挙動を研究することである。(ある意味のそれの極限こそがギャップのエッセンスであると当研究者は予想している。)そして,当研究期聞においてはこの断熱変換ギャップを構成しているスーパートレース部分Str(Φ_εδ_XΦ_εe^<-tΦ^2_ε>dtのt→0,ε→0の場合の挙動を中心に研究した。(その挙動はギャツプ自身の主要部分を記述していると予想される。)その結果を記述するには多くの準備を必要とするので最終的な研究成果報告書に詳述するが、その挙動はA^^^-種数形式、ファイバー方向のDirac作用素に附随する熱核のある意味の微分等を使って記述できる。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Y.Hagiwara, T.Mizutani: "Leibniz algebras associated with foliations"Kodai Math. J.. 25. 151-165 (2002)
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[Publications] M.Ohkouchi, F.Sakai: "The gonality of singular plane curves"Proc. of Korea-Japan Workshop. (to appear).
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[Publications] K.Sakamoto: "Variational problems of normal curvature tensor and concircular scalarfield"Tohoku Math. J.. (to appear).
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[Publications] 海老原 円: "Conicbundleの変形について"研究集会「代数幾何学」報告集. (to appear).