2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540065
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
河澄 響矢 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (30214646)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大場 清 お茶の水女子大学, 理学部, 助手 (80242337)
森田 茂之 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70011674)
松本 幸夫 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (20011637)
秋田 利之 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (30279252)
澁川 陽一 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (90241299)
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Keywords | リーマン面 / モジュライ空間 / 写像類群 / 自由群の自己同型群 / 森田マンフォード類 / マグナス展開 / スタシェフのアソシアヘドロン / 超楕円的写像類群 |
Research Abstract |
本年度もねじれ係数森田マンフォード類を表す標準的な微分形式を中心に研究を行った。本年度の最大の収穫は調和的マグナス展開の擬等角変分が、モジュライ空間上の一種の平坦接続形式をなし、スタシェフのアソシアヘドロンと密接に関係することが分かったことである。第(0,n)-ねじれ係数森田マンフォード類を表す標準的な微分形式がスタシェフのアソシアヘドロンによって「組合せ的にパラメトライズされる」ことが分かった。また、リーマン面の普遍族の上でこれまでと同様の構成を行うことによって、普遍族上に別の1次微分形式の列と関係式のもう1つの列がえられた。本研究の一番基礎にあるところの正規第3種アーベル積分の擬等角変分が与える普遍族上の1次微分形式はこの列の1番目にあたる。また関係式の2番目によって第(0,3)-ねじれ係数森田マンフォード類と第1ジョンソン準同型が、微分形式レベルで一致することの意味が明らかになった。来年最終年度ではこれまでの成果を論文にまとめると同時に、懸案である森田マンフォード類を表す標準的な微分形式たちのあいだにある構造をきちんと解明したい。 これらとは別に、本年度はMyint Zaw氏と共同で超楕円的slit構造の組合せ的および複素解析的特徴付けが得られた。これは超楕円的写像類群のねじれ係数コホモロジーの研究の準備活動である。 他の分担者は腑甲斐ない代表者と違い、各々の役割に応じて着々と研究を進めている。各分担者の業績については、最終年度の実績報告書において詳細に報告したい。
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