2002 Fiscal Year Annual Research Report
確率論と乱数論:Gap Theoretical Approach
Project/Area Number |
14540116
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
福山 克司 神戸大学, 理学部, 教授 (60218956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高信 敏 金沢大学, 理学部, 助教授 (40197124)
高山 信毅 神戸大学, 理学部, 教授 (30188099)
樋口 保成 神戸大学, 理学部, 教授 (60112075)
永瀬 範明 弘前大学, 理学部, 助教授 (30228019)
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Keywords | 間隙三角級数 / 多項式エルゴード定理 / 中心極限定理 / 概不変定理 / 重複対数の法則 / Hardy-Littlewood-Fejerの数列 / Riesz-Raikov和 / non-conventional average |
Research Abstract |
この研究により得られた結果は以下の通り。 1.『多項式エルゴード定理に関連する中心極限定理』 Σf(θ^nx)g(θ^n^2x)の形の和に代表されるいわゆるnon-conventional averageの中心極限定理について研究し、その極限分散を確定した。これはRiesz-Raikov和の中心極限定理の研究の手法により可能になったものである。 2.『Hardy-Littlewood-Fejerの列に関連する重複対数の法則』 有限個の互いに素な自然数を指定し、これらのみを因数に持つ整数全体を増大順に並べたものがHardy-Littlewood-Fejerの数列である。我々はこの列n_jに関してΣf(n_jx)の形の和が重複対数の法則を成り立たせることを示した。 3.『間隙級数の重複対数の上からの評価とその最良性の研究』 【numerical formula】 の値の分布を調べるのが、重複対数の法則の研究であるが、fをLipschitz連続とするとn_<k+1>/n_k→∞ならΞ=√<2>||f||_2となり、n_<k+1>/n_k>q>1ならess supΞ<∞であることがTakahashiにより示されている。後者においてΞがランダムになる例が知られているので、通常のΞ=Cのタイプの定理はこの場合、一般には望めない。Takahashiはさらに弱い条件n_<k+1>/n_k>1+ck^<-α>(α<1/2)の下でLipschitz連続性を仮定してΞ【less than or equal】Σ|f^^^(n)|であることを示し、上限をfにより記述することに成功した。われわれはLipschitzという仮定を取り除き無条件でこの不等式が成り立つことを示した。さらにf^^^(n)の偏角がn>0の範囲で定ならΞの値がいくらでもΣ|f^^^(n)|に近いようなn_<k+1>/n_k>q>1を満たす列が構成できることを示し、この評価が最良のものであることを示した。 以上の結果は学術論文に発表されたことを付記しておく。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Fukuyama: "An asymptotic property of gap series"Acta Mathematica Hungarica. 97. 209-216 (2002)
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[Publications] K.Fukuyama: "An asymptotic property of gap series II"Acta Mathematica Hungarica. 98. 229-242 (2003)
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[Publications] K.Fukuyama: "The central limit theorem for non-conventional averages"Bolyai Society Mathematical Studies. 10(印刷中). (2003)