2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540132
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
小林 みどり 静岡県立大学, 経営情報学部, 教授 (00136631)
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Keywords | ハミルトンサイクル / Dudeney集合 / 隣接デザイン / Uniform covering |
Research Abstract |
本研究は、サイクルデザインとパスデザインに関する研究である。「デザイン」とは、バランスのとれた配置のことであり、サイクルデザイン・パスデザインとは、完全グラフや完全2部グラフ等における、サイクルやパスにより枝を被覆するデザインのことである。 n次完全グラフにおける2-pathの5-pathによる完全被覆が存在するための必要条件は、nが偶数、または、mod8で1と合同であることであるが、本研究では、それが十分条件でもあることを証明した。これにより、5-pathsによる完全被覆問題は完全に解決された。 n=p+2(pは奇素数)のときのDudeney setは、現在までに2または-2がmod pの原始根のときにのみ構成されている。本研究では、n=p+2(pは奇素数、2はmod pの原始根の2乗、p=1(mod 4)、3はmod pで平方非剰余)の場合についてDudeney setの構成を行った。ここで、Dudeney setとは、完全グラフの全ての2-pathを1回ずつ含むハミルトンサイクルの集合のことである。Dudeney setを構成することは、Dudeneyの円卓問題を解くことと同等であるが、この問題は、上のように、一般の奇素数pについて、p+2の場合でもまだ解かれていない難問である。 また、n次完全グラフのdouble Dudeney setは、nが偶数のときは1993年に既に構成されているが、本研究では、全ての奇数についてdouble Dudeney setを構成した。 さらに、2n次完全2部グラフの完全1因子分解について、nが偶数の時は存在しないこと、また、nが奇数の時は完全グラフの完全1因子分解から導かれることを証明した。 これらの他に、分解型デザインの構成、対称型ハミルトンサイクル分解の構成についての研究も行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "New series of Dudeney sets for p+2 vertices"Ars Combinatoria. Vol.65. 3-20 (2002)
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "Double Dudeney sets for an odd number of vertices"Australasian Journal of Combinatoric. Vol.26. 65-83 (2002)
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "Double Coverings of 2-paths by Hamilton Cycles"Journal of Combinatorial Designs. Vol.10. 195-206 (2002)
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "Multiple Dudeney Sets"『経営と情報』静岡県立大学経営情報学部紀要. Vol.14. 37-40 (2002)
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "Uniform coverings of 2-paths with 5-paths"Australasian Journal of Combinatorics. (in press).
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[Publications] M.Kobayashi, et al.: "Resolvable coverings of 2-paths by cycles"Graphs and Combinatotics. (accepted).