2002 Fiscal Year Annual Research Report
多変数複素解析学における正則同値問題と関連諸問題へのリー群論的アプローチ
Project/Area Number |
14540149
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
清水 悟 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (90178971)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
竹内 茂 岐阜大学, 教育学部, 教授 (30021330)
中川 泰宏 東北大学, 大学院・理学研究科, 講師 (90250662)
剱持 勝衛 東北大学, 大学院・理学研究科, 教授 (60004404)
児玉 秋雄 金沢大学, 理学部, 教授 (20111320)
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Keywords | ラインハルト領域 / 正則同値問題 / 正則自己同型群 / リー群 / トーラス作用 / トーリック多様体 / 板東・カラビ・二木指標 / 平均曲率 |
Research Abstract |
本研究では、正則同値問題、正則自己同型群、そしてトーラス作用の研究を中心に、研究代表者および各研究分担者の専門分野において主として、つぎのような研究成果を得た。 1.ラインハルト領域の研究に関連して、n次元複素数空間からいくつかの座標超平面を引き抜いて得られる空間Xの特徴付けの研究を行なった。そして「連結なn次元複素多様体Mが、空間Xの正則自己同型群と位相群として同型な正則自己同型群をもつならば、M自体がXと双正則同値になるか?」という問題を解決するための主要な方法を、昨年度に得た結果を基に確立した。またその際の副産物として、n次ユニタリー群の効果的な作用を許容するn次元複素多様体を決定しその作用を分類するという課題に関して、従来より非常に簡明で新たな視点をもつ研究方法を得た。これらを論文の形にまとめ、現在投稿中である。 2.トーラス作用の研究の一環として、定スカラー曲率ケーラー計量の存在に対する障害である、板東・カラビ・二木指標について研究した。特に今年度は、トーリック多様体の超曲面に対する板東・カラビ・二木指標について考察した。また2次元複素多様体上への1次元トーラス作用の研究に関連して、2次元擬円状領域の正則自己同型群についての新たな知見を得た。 3.正則同値問題の研究に関連して、曲面の研究、特に周期的回転面の研究を行なった。与えられた周期的関数を平均曲率にもつ回転面が常に周期的とは限らないという事実を踏まえ、今年度は、周期的回転面となるための必要十分条件を求めた。そしてその条件を満たす周期関数を全て見つける具体的方法を与えた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] S.Shimizu: "Prolongation of holomorphic vector fields on a tube domain and its applications"Proceedings of the Memorial Conference of Kiyoshi Oka's Centennial Birthday on Complex Analysis in Several Variables, Kyoto/Nara 2001. (発表予定).
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[Publications] T.Mabuchi: "The Bando-Calabi-Futaki character as an obstruction to semistabiity"Math. Ann.. 324. 187-193 (2002)
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[Publications] Y.Nakagawa: "The Bando-Calabi-Futaki character and its lifting to a group character"Math. Ann.. 325. 31-53 (2003)
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[Publications] K.Kenmotsu: "Surfaces of revolution with periodic mean curvature"Osaka J. Math.. (発表予定). (2003)
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[Publications] K.Kenmotsu: "Surfaces of revolution with periodic mean curvature and Bezier curves"Differential Geometry and Related Topics (論文集). (発表予定). (2003)