2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540199
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 修平 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20247208)
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Keywords | 双曲性 / ホモクリニック分岐 / dominated splitting / normally hyperbolicity / 馬蹄形写像 / connecting lemma / closing lemma |
Research Abstract |
今年度の研究では、ここ数年間取り組んでいるPalis予想(多様体上の任意の微分同相写像は双曲型かホモクリニック分岐を引き起こすもので近似できる)を、一般次元C^1位相で肯定的に解決するためのアイデアを得た。つまり、最大の困難はリアプノフ指数が0に対応する1次元の不変部分空間の消去であるが、その1次元の方向に沿ってある種の弱い双曲性を持つ不変閉曲線をわずかな摂動によってつくっていけば、有限回の操作で問題の1次元不変部分空間が完全に消去できることに気づいた。ただし、その摂動の実現には、複雑な組み合わせ的議論が必要であり、今後の注意深いチェックが必要である。以下の口頭発表においてそのアイデアを述べた。 1.タイトル:双曲性とホモクリニック分岐 場所と日時:日本数学会春季総合分科会,明治大学,2002年3月30日 2.タイトル:双曲性とホモクリニック分岐 場所と日時:京都力学系セミナー,京都大学,2002年7月4日,7月5日,7月18日,7月19日 3.タイトル:Hyperbolicity and homoclinic bifurcations 場所と日時:New Directions in Dynamical Systems,京都大学,2002年8月11日 4.タイトル:双曲性とホモクリニック分岐 場所と日時:トポロジー火曜セミナー,東京大学,2002年11月26日 力学系の新しい方向の研究に関しては、国際会議"New Directions in Dynamical Systems"に参加し、関連文献を購入した。雑誌「数理科学」に掲載予定の記事"トポロジーからカオスへ"の執筆では、購入文献による研究を部分的に活用した。
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Research Products
(1 results)