2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540199
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
林 修平 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 助教授 (20247208)
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Keywords | 双曲性 / ホモクリニック分岐 / dominated splitting / partial hyperbolicity / normal hyperbolicity / connecting lemma / ergodic closing lemma / Lyapunov exponent |
Research Abstract |
今年度は、これまでの本研究課題であるPalis予想に関する結果を国際会議で報告するとともに、論文にまとめる作業を前年度に引き続き行った。国際会議については、まず6月にポルトガルで開催された"Recent Trends in Dynamics 2003"において、"Hyperbolicity and homoclinic bifurcations generating nonhyperbolic dynamics"のタイトルで45分の招待講演を行ない、11月には、ブラジルで開催された"International Workshop on Robustness and Partial Hyperbolicity"において"On a Palis' conjecture in high dimensions"のタイトルで1時間の招待講演を行なうとともに、セミナーでは3次元の部分双曲性を持つ場合について、各1時間計4回の連続講演を行なった。詳細な証明は長いものになるので、現在部分的にプレプリントを準備中である。また2004年1月に軽井沢で開かれた力学系研究集会では、準備中のプレプリントの内容について1時間の講演を2回行なった。新しい方向の研究としては、Palis予想がSmaleの提起したプログラムをより発展させたものであることから、Smaleのこれまでの足跡をたどり、現在の研究対象であるSmaleとその一派が始めた新しい計算論がどのようなものであるかを、本研究費で購入した文献から調べた。その結果、自分なりに理解したことをまとめたものが、2003年に発行された「数学セミナー」8月号に掲載された現代幾何学の流れを数学者によって解説する連載記事のひとつ「スメール」である。
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Research Products
(1 results)