2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540201
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Research Institution | Ochanomizu University |
Principal Investigator |
吉田 裕亮 お茶の水女子大学, 理学部, 助教授 (10220667)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笠原 勇二 お茶の水女子大学, 理学部, 教授 (60108975)
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Keywords | 作用素環論 / 非可換確率論 / 量子確率論 / 変形量子化 / 変形合成積 |
Research Abstract |
通常の確率空間においては、その空間上の確率変数のなす関数環と期待値の組を考えると、これらには元の確率空間を復元するに足る情報が含まれている。一般に非可換確率空間とは、この関数環を非可換化することによって考えられる。通常の独立性の概念をこの非可換確率空間に導入することは、もちろん可能であるが、それでは非可換性が十分に反映されたものとは言えない。Voiculescuにより導入された自由独立性は真に非可換性が反映された独立性の概念である。通常の独立性が線型順序集合の分割統計では全ての分割に対応し、自由独立性が非交差分割に対応することが知られている。また、Speicher達により、導入された非可換性を反映されたブール独立性は、区間分割に対応する。独立性が混合モーメントの計算則を与えるものと考えれば、ある種の公理の下では非可換確率空間の独立性として、以上の3種しか(陽には)得られないが、独立性の概念は合成積を定め、合成積はモーメント・キュムラント関係式を導くと言うことに着目することにより、本研究ではモーメント・キュムラント関係式の変形により、独立性を(陰に)導入する研究を行っている。特に、H14年度には自由合成積とブール合成積の補間を与えるs-変形合成積に関して、その分割統計を実際に与え、変形合成積を構成した。これに関する結果は論文集に掲載済みである。また、もう1つのr-変形合成積に関しては、その組み合わせ論的な考察、特に、r-変形ポアソン分布に関して、ポーランドの研究者と共著にて結果を、学術雑誌への投稿を行ない、採録の通知を得ている。更にs-変形やr-変形を含む、もっと一般のΔ-変形合成積に関する研究も行ない、これに関しては、モーメント・キュムラント公式を与える非交差分割上の荷重関数を具体的に構成することに成功した。この結果は学術雑誌へ投稿し、その掲載が決定している。現在印刷中であり、H15年内には出版されると思われる。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Hiroaki Yoshida: "Remarks on the s-free convolution"Quantum Probability and White Noise Analysis. XVI. 412-433 (2002)
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[Publications] Hiroaki Yoshida: "The weight function on non-crossing partitions for the Δ-convolution"Mathematische Zeitschrift. (発表予定).
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[Publications] Anna Krystek, Hiroaki Yoshida: "The combinatorics of the r-free convolution"Infinite Dimensional Analysis, Quantum Probability and Related Topics. (発表予定).