2003 Fiscal Year Annual Research Report
準凸な汎函数に対応する勾配流方程式および作用積分のラグランジュ方程式の解析
Project/Area Number |
14540202
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
菊地 光嗣 静岡大学, 工学部, 教授 (50195202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久保 英夫 大阪大学, 理学研究科, 助教授 (50283346)
清水 扇状 静岡大学, 工学部, 助教授 (50273165)
根来 彬 静岡大学, 工学部, 教授 (80021947)
中島 徹 静岡大学, 工学部, 講師 (50362182)
星賀 彰 静岡大学, 工学部, 助教授 (60261400)
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Keywords | 偏微分方程式 / 変分問題 / 準凸性 |
Research Abstract |
本件の研究目的を達成するため研究代表者菊地は慶應義塾大学菊池紀夫教授,東北大学堀畑和弘助手ら関連する分野の専門家らと研究連絡を行った。分担者久保(大阪大学助教授)とは大学院生の協力も得て数回研究連絡を行った。また分担者根来には千葉大学等を,分担者中島には東北大学等を訪問してもらい関連する研究者と研究連絡を行ってもらった。さらに数値解析との関連の可能性を考えて菊地は本件の研究課題とともに数値解析にも造詣の深い金沢大学小俣正朗助教授とも研究連絡を行った。 準凸な汎函数に関連する発展方程式は困難点が多くなかなか研究が進展しないが,線型方程式の場合には解の存在などの基本的な結果はすべて得られている。そこで今年度は一次増大度のエネルギーを持つ場合の作用積分のラグランジュ方程式を中心に線形近似についての研究を行い成果を得ることが出来た。エネルギーが一次増大度である場合は汎函数をソボレフ空間上で取り扱うのは不十分であり,有界変動函数の空間で取り扱わなくてはならない。このことに応じて初期値も有界変動函数で考えるのが自然であるが,現時点では初期値がソボレフ空間に属する場合に限って線形近似が成立することがわかった。関連する結果を神戸大学や名古屋大学などのセミナーで発表したほか,復旦大学(中国)における研究集会Workshop on spectral theory and differential operatorsや慶應義塾大学で行われたCOEプロジェクトによる研究集会Modeling・Mathematics・Computationにおいても発表し,参加した海外の研究者たちからも関心を寄せていただいた。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Koji Kikuchi: "Analysis of quasilinear hyperbolic equations in the space of BV functions"京都大学数理解析研究所講究録. 1315巻. 58-76 (2003)
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[Publications] Yoshihiro Shibata, Senjo Shimizu: "On a resolvent estimate of the interface problem for the stokes system in a bounded domain"Journal of Differential Equations. 191巻2号. 408-444 (2003)
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[Publications] Yoshihiro Shibata, Senjo Shimizu: "On a resolvent estimate for the stokes system with Newmann boundary condition"Differential and Integral Equations. 16巻4号. 385-426 (2003)
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[Publications] Toru Nakajima: "Stability and singularities of harmonic maps into 3-spheres"Nonlinear Analysis. 54巻. 1427-1438 (2003)