2002 Fiscal Year Annual Research Report
可視光によるTeVガンマ線時間変動天体の同時観測とガンマ線バーストの残光観測
Project/Area Number |
14540248
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
森 正樹 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80210136)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河内 明子 東京大学, 宇宙線研究所, 助手 (70332591)
榎本 良治 東京大学, 宇宙線研究所, 助教授 (80183755)
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Keywords | ガンマ線天体 / 活動銀河核 / ガンマ線バースト / CCDカメラ |
Research Abstract |
活動銀河からのガンマ線放射は、激しく時間変動をしており、TeV領域では15分程度の時間スケールの現象まで報告されている。このような現象を他波長で同時観測して現象の解明に役立てるためには、ほぼ同じ経度にある望遠鏡で観測を行う必要がある。また、天球上のどこで発生するかわからないガンマ線バーストからの残光現象を観測するためには、地球上の広い範囲で観測体制を整える必要がある。 本研究では、短い時間スケールで可視光領域との同時観測を行うために、CANGAROOガンマ線望遠鏡の脇に小型の光学望遠鏡を設置し、時間変動天体の同時観測と、ガンマ線バーストの光学領域での残光観測を実現することを目指す。また観測中の天体付近の星野をモニターして大気の状態を監視し、チェレンコフ観測の質の判断材料を提供することも目的とする。 本年度は、理化学研究所や東京工業大学などの共同研究者の支援も得て、小型光学望遠鏡システムを格納する自動開閉小屋をオーストラリアへ搬送・設置し、テスト観測を引き続いて行った。望遠鏡は口径30cmのシュミットカセグレン式で、冷却CCDカメラはApogee社のカメラ(Ap-7p)型とし、標準測光が可能なフィルターホイールを装備している。望遠鏡の架台はコンピュータコントロールで天体が自動で導入できるものを用いており、パーソナルコンピュータを通じて遠隔操作が可能である。望遠鏡の主焦点には冷却CCDカメラを設置し、イメージデータもパーソナルコンピュータを通じて読み出す。それぞれのコントロールソフトは市販のものがあるが、両者を統一的にコントロールすることはできないため、必要なソフトウェアの作成を行いながら、今年度は2度オーストラリア現地で望遠鏡の据付調整を行い、極軸を合わせ、指向精度の測定を行って、自動運転に必要な精度を目指して調整を進めた。次年度にはCCDカメラデータの取得まで含めた自動運転を開始する予定である。
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