2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540266
|
Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
菅谷 頼仁 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助手 (80324747)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
能町 正治 大阪大学, 大学院・理学研究科, 教授 (90208299)
|
Keywords | レーザー電子光 / Zバリオン / フラッシュADC |
Research Abstract |
本科研費によって、4つのlight quarkとs^^-quarkから構成されるエキゾティック粒子、Z^+バリオンの探索実験を行っている。カイラルソリトンモデルからZ^+バリオンの質量は1.5GeV、幅15MeV程度と予想されている。 SPring-8の蓄積リングにレーザ光を打ち込み、8GeVの電子との逆コンプトン散乱の結果放出される1.5GeVから2.4GeVの光子(Laser Electron Photon -LEP-)を実験に用いている(Laser Electron Photon experiment at SPring-8 -LEPS-)。測定しようとしている反応はγp→K^^-^0+Z^+→K^^-^0+n+K^+である。 まずはLEPSスペクトロメータでπ^+π^-がペアーからのKsの測定を行う。現在行われている実験では荷電K中間子の測定に重点をおいている。電子陽電子対のイベントを除去するため、エアロジェルカウンターを用いている。そのindexは1.03で荷電K中間子の測定に最適化されている。ところがKsからのπ中間子の測定にはもっと低いindexを用いる必要がある。この小さなindexのエアロジェルを用いると、πの収量のみならず、検出効率の低下からバックグラウンドである電子陽電子対イベントの増加も避けられない。これは複雑なトリガー回路または高速なデータ収集系、もしくはその両方が必要であることを意味する。 本年度はindex=1.008のエアロジェルを用いたテスト実験を行った。トリガーレートがどれほどになるか測定を行うことが目的である。その結果トリガーレートは100Hz程度であり、そのときのデータ収集の不感時間は20%ほどであった。今後さらに厚い標的を用いる可能性を考えると、データ収集系の刷新が必要であることが示唆される。詳細については解析中である。
|