2002 Fiscal Year Annual Research Report
大型ミューオンテレスコープによる太陽フレアと銀河宇宙線の異方性の研究
Project/Area Number |
14540276
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
川上 三郎 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40047337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
藤本 和彦 名古屋女子大学, 家政学部, 教授 (10022617)
吉越 貴紀 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30322366)
林 嘉夫 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助教授 (00106337)
林田 直明 東京大学, 附属宇宙線研究所, 助手 (50114616)
宗像 一起 信州大学, 理学部, 教授 (40221618)
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Keywords | 銀河宇宙線 / モジュレーション / 太陽フレア / Coronal Mass Ejection / 惑星間磁場 / 宇宙天気予報 |
Research Abstract |
大規模な太陽フレアの発生などによりCME (Coronal Mass Ejection)が生じ,その影響により地球上において磁気嵐や時には大規模な停電など種々の影響を受ける事が知られている。この様な現象の発生メカニズムとCMEの伝播の様子などの基礎的理解をより良く図るために今回の研究は計画された。既に,我々はインドのウーティ山において同様の観測を実施しており,それと殆ど同型の装置を明野観測所において建設し,約7,000km離れた地点で立体的に現象を観測する。これだけの大面積(100m^2と600m^2)を持つ狭角望遠鏡は他に見られない。 追加研究として採用して頂いたので実際の建設などの具体的な準備は11月から開始した。 1.1月初旬に東京大学宇宙線研究所の明野観測所において比例計数管200本を用いた最初の1モジュール(25m^2)を建設した。 2.データ記録回路、インターフェース回路,トリガー回路などはインドにおいて製作、調整の後,2月下旬に持ち帰り、最終テストなどを大阪市立大学において行った。 3.3月下旬に再び明野観測所において,データ記録回路とPCとのインターフェース回路の組み込みとそのテスト,PCの立ち上げ等を行った。その後予備観測を行い所定の性能が得られていることを確認した。 本観測は5月に開始する予定である。なお,残りの3モジュール(75m^2)は9月初旬から建設を行う予定である。一方、ウーティ山における観測は継続して行っており、フォービュッシュ減少の前兆現象の観測などを物理学会で発表した。この事は大規模な太陽フレアによって磁気嵐が生じる時期を,数時間〜1日前に予報する事が出来る可能性を示唆しており,宇宙天気予報に大きな貢献が出来ることを意味している。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] T.Yamamoto, S.Kawakami et al.: "Development of Atmospheric Monitoring System at Akeno Observatory for the Telescope Array Project"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. 488. 191-208 (2002)
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[Publications] K.Shinozaki, S.Kawakami et al.: "Upper limit on Gamma-ray Flux above 10^<19>eV Estimated by the Akeno Giant Air Shower Array Experiment"Astrophysical Journal. 571. 117-120 (2002)
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[Publications] O.Adriani, S.Kawakami, Y.Hayashi et al.: "The L3+C detector, a unique tool-set to study cosmic rays"Nuclear Instruments and Methods in Physics Research. 488. 209-225 (2002)
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[Publications] K.Munakata, K.Fujimoto et al.: "Solar cycle variations of modulation parameters of galactic cosmic-rays in the heliosphere"Advanced Space Research. 29. 1527-1532 (2002)
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[Publications] R.Enomoto, T.Yoshikoshi et al.: "The acceleration of cosmic-ray protons in the supernova remnant RX J1713.7-3946"Nature. 416. 823-826 (2002)