2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14540342
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
矢野 英雄 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 講師 (70231652)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小原 顕 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 助手 (50347481)
畑 徹 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (10156333)
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Keywords | 超流動^3He / 不純物効果 / エアロジェル / 近接効果 / 核磁気共鳴 / 核断熱消磁冷凍機 / 超低温 |
Research Abstract |
スピン3重項p波のクーパーペアを形成する超流動状態と、不純物効果による常流動状態の接合系を作り、接合界面でのp波超流動の近接効果を研究する。p波超流動には液体^3Heを、また不純物としてエアロジェルを用いる。今年度は、エアロジェルによる接合界面の製作と核磁気構造解析システムの構築を行った。 使用したエアロジェルの空孔率は97.5%で、このとき不純物濃度は2.5%になる。このエアロジェルが超流動^3Heの不純物として適当かどうかを調べるために、第4音波法による超流動密度測定を行った。その結果は超流動密度と相転移温度が抑制される不純物効果を示し、不純物として適当であることを確認した。このエアロジェルをパイレックスガラスの円筒容器内の半分に成長させ、不純物界面を作成した。また、すべてに成長させたもの、エアロジェルを入れないものも作成した。これら3つを同時に測定することにより、近接効果による超流動^3Heのスピン構造を的確に解明することができる。 測定は核磁気共鳴法により行う。共鳴磁場を制御する超伝導マグネットを開発した。また、3つのサンプルについて測定が可能な検出コイルを開発した。磁場制御と共鳴検出を行うコンピュータコントロール・核磁気構造解析システムを構築した。 これらを前年度科学研究費で開発した核断熱消磁冷凍機に設置し、圧力13barの超流動^3Heについて測定を行った。核磁気共鳴によって得られた超流動相転移温度は第4音波測定の結果と一致し、不純物効果を確認した。また磁化の温度変化から超流動^3HeがA相であることを明らかにした。 これらの成果は学術雑誌に掲載され、また来年度行われる量子液体固体国際シンポジウムで報告する。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] H.Nakagawa, et al.: "Study of heat leaks to copper nuclear demagnetization stage"Physica. (印刷中). (2003)
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[Publications] K.Kotera, et al.: "Observation of superfluidity of ^3He in aerogel by 4th sound technique"Physica. 329. 316-317 (2003)
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[Publications] Y.Hayashi, et al.: "High-Q vibrating wire for the study of quantized vortices in superfluid ^3He"Physica. 333. 108-109 (2003)