2002 Fiscal Year Annual Research Report
定量的ホスト-ゲストキラル認識マススペクトロメトリー
Project/Area Number |
14540495
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
澤田 正實 大阪大学, 産業科学研究所, 助教授 (70029883)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
静間 基博 大阪市立工業研究所, 研究員
高井 嘉雄 大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (20127244)
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Keywords | ホスト-ゲストコンプレックス / キラル認識 / ESIマススペクトロメトリー / エナンチオマー過剰度 / キラルクラウンエーテル / 金属イオン |
Research Abstract |
HPLCなどの従来の分離分析法とは異なる、エレクトロスプレーイオン化(ESI)質量分析を用いた微量、迅速かつ高精度な新しい光学純度(ee)決定法を構築する目的で、キラルホスト(H)-遷移金属イオン(M)-ゲスト(G)から構成されるコンプレックスイオン系を選択し、その衝突解離(CID)によるフリグメンテーション挙動を基礎としたee決定法の実現可能性を種々検討した。対象ゲストとしてキラルカルボン酸(G_<Acid>)を選択した。本年度は、CIDのための親イオンに適した系を探求し、第一段階としてアキラルクラウンエーテル(H)とランタノイド金属イオン(M)との錯イオンにさらにキラルゲスト(G_<Acid>)とアキラルゲスト(G_<Ref>)が配位したH-M-G_<Acid>-G_<Ref>コンプレックスイオンをESIMS法を用いて検出することができた。CIDにより得られるH-M-G_<Acid>とH-M-G_<Ref>コンプレックスイオンとのピーク強度値を比較するためには、親イオンピーク強度が大きいほど有効であるので、さらに改良を加えている。 これと平行して、キラルホスト(H_R)とエナンチオマー同位体標識ホスト(H_<S-dn>)をホスト試薬対とするキラルアミン類の光学純度決定を目指し、ESIMSによりホストのキラルアミン選択性をゲストエナンチオマー標識法を用いて定量的に検討した。ホスト-ゲストコンプレックスイオンピーク強度比には、装置依存性があるものの、同一装置、同一測定条件下でガラクトース誘導体型ポタンドホスト試薬対(DD-Gal/LL-Gal-dn)の有効性が認められた。
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Research Products
(1 results)