2003 Fiscal Year Annual Research Report
カーボンナノチューブから電界放出した電子ビームの干渉性と輝度特性の解明
Project/Area Number |
14550024
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
大下 昭憲 三重大学, 工学部, 教授 (80023240)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
畑 浩一 三重大学, 工学部, 講師 (30228465)
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Keywords | カーボンナノチューブ / 電界放出 / 電子ビーム / 干渉性 / 輝度 / 五員環 / 放射角電流密度 / 電磁場 |
Research Abstract |
1.清浄表面を持つ多層カーボンナノチューブ(MWNT)の電界放出パターンは、チューブ先端に導入されている6個の五員環を反映したパターンを示し、その1個の五員環かち放出された電子ビームの電流電圧特性と放射角電流密度をプローブホールタイプの電界放出顕微鏡法を用いて測定した。放射角電流密度は単位立体角当りのビーム電流で定義され、ビームの収束の程度(angular confinement)を表すと共に、電子光学的輝度の目安にもなる重要な量である。試料には、ヘアピンフィラメントに接着したMWNTの束を用いた。異なる4つの試料について、印加電圧-1、500Vで放射角電流密度はいずれも約15μA/srであった。この値は、タングステン針先端に接着された一本のMWNTについて、印加電圧-319Vで報告されている値と同程度である。両者の印加電圧の違いは、試料の形状因子の違いによるものと思われる。また、換算輝度の推定値は、従来の高輝度電子源のそれよりも、1桁〜2桁高い値であった。 2.カーボンチューブ先端の1個の五員環から放出された電子ビームの軌道計算を、名城大学理工学部電気電子工学科下山教授のグループが開発したプログラムで行うべく、同グループとの検討を進め、現在も進行中である。平成16年度中には計算結果が出る予定である。 3.電子ビームの干渉性を利用したミクロな電磁場の直接観察法を開発した。すでに、2個の電子線バイプリズムを用いる直接観察法が開発されているが、実験が極めて困難であった。本方法は、1個の電子線バイプリズムで簡単に観察が可能で、極めて有用な方法であることが判明した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Hata: "Brightness of Electron Beam Emitted from a Single Pentagon on a Multi Carbon Nanotube"Surface and Interface Analysis. 36. (2004)
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[Publications] K.Hata: "Interference Fringes Observed in Electron Emission Patterns of a multi-wall Carbon Nanotube"J.Vac.Sci.Technol.. (accepted).
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[Publications] A.Ohshita: "Direct visualization of electromagnetic microfields by new double-exposure electron holography"Proc.of Electron Microscopy and Analysis Group Conference 2003. (in print).