熱荷重を受ける傾斜機能材料のき裂進展挙動に関する研究

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14550072
• Research Institution: Shizuoka University
• Principal Investigator: 野田 直剛 静岡大学, 工学部, 教授 (20022238)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 石原 正行 静岡大学, 助手 (60283339) ; 辻 知章 中央大学, 理工学部, 教授 (80188531)
• Keywords: 弾性 / 熱応力 / 傾斜機能材料 / 熱衝撃 / 破壊力学 / き裂伝播 / 有限要素法

Research Abstract

本年度の研究実施
(1)傾斜機能平板に多数のき裂が発生するメカニズムの研究
傾斜機能平板が熱衝撃を受けるとき、多数のき裂が発生することが観察されている。加熱条件、傾斜組成の変化、引張り強さ等が発生するき裂間隔に及ぼす影響について数値シミュレーションを行う。また、隣り合うき裂の進展長さ等についても数値シミュレーションを実施中である。
(2)傾斜機能平板の多数き裂のき裂進展メカニズムに関する研究
傾斜機能平板が熱負荷を受ける場合加熱面に発生した2個の端き裂の進展挙動について数値シミュレーションを行っている。昨年の数値シミュレーションの結果、き裂がお互いに接近するように進展する場合、き裂はあるところまで接近すると、き裂は板厚方向に曲がり、そのまま深さ方向に真直ぐ進みその後停止する場合があることが判明している。き裂進展に、加熱温度、傾斜組成、セラミックの破壊靱性値が如何に影響しているか調査した。加熱温度が高いほど、傾斜組成がセラミックリッチになるほど、セラミックの破壊靱性値が低下するほど、き裂進展位置は表面から浅い位置に生じ、かつき裂が反転して進展する深さも浅いことがわかった。現在、同一方向にき裂が進展し、後方から進展したき裂が前方のき裂に近づいたときのき裂進展挙動について調査中である。さらに、初期き裂長さが異なる場合、き裂進展に及ぼす諸因子についても調査中である。

Research Products

• [Publications] 野田直剛, 山本記之, 石原正行: "熱負荷を受ける二つのき裂を有する傾斜機能平板のき裂進展挙動"日本機械学会材料力学部門講演会講演論文集. No.03-1. 185-186 (2003)
• [Publications] Y.Shabana, N.Noda: "Parametric study for the Optimal Design of the Functionally Graded Material Plate"The fifth Int.Cong.on Thermal Stresses and Related Topics. MA-2-1. 1-4 (2003)
• [Publications] N.Noda, M.Ishihara, N.Yamamoto: "Two-cracks propagation paths in a functionally graded material plate subjected to thermal loading"The fifth Int.Cong.on Thermal Stresses and Related Topics. MA-1-2. 1-4 (2003)
• [Publications] B.L.Wang, N.Noda: "Thermally Loaded Functionally Graded Materials with Embedded Defects"Journal of Thermal Stresses. Vol.26, No.1. 25-39 (2003)
• [Publications] N.Noda, M.Ishihara, N.Yamamoto, T.Fujimoto: "Two-Cracks propagation problem in a functionally graded material plate under thermal loads"Materials Science Forum. Vol.423-425. 607-612 (2003)