中空及び異形押出し材のゆがみ矯正及び二次加工省略のための曲げ・ねじり制御押出し

2003 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 14550099
• Research Institution: University of Fukui
• Principal Investigator: 白石 光信 福井大学, 工学部, 助教授 (30144885)
• Keywords: 押出し / 曲げ / ねじれ / スペースフレーム / タービンブレード / 材料流動制御 / 傾斜ダイス

Research Abstract

本年度は,最初にスペースフレーム及びタービンブレードを成形するための可動ダイス押出しシステムの構築を行った.システムの構築に際して,今回新たにダイス孔を構成する数個のダイスの位置を押出し中に制御し,ダイス孔の寸法形状を連続的に変化することが可能な可動ダイスを製作した.本システムは,可動ダイスと昨年製作したコンピュータダイス回転角制御押出し加工システムを組み合わせたもので,H形断面,C形断面材等の形材や角管,フランジ付角管等の中空材の可変断面曲がり及びねじり押出し成形を可能にするものである.本システムを用いることにより,様々な曲がり及びねじりを持つ長尺材を申請者が考案した新押出し技術で成形する場合の加工特性を容易に把握することができる.次に,本システムを用いてダイス傾斜押出し実験をH形材等に対してダイス傾斜角,及び押出し材断面形状を種々変えて行い,本システムの有効性について検討した.その結果,H形材押出しではフランジ幅の増加に伴い曲率が若干減少すること,曲率はフランジ高さの変化に影響を受けないこと,フランジ片側高さの減少に伴い曲率は減少すること等本システムの基本的な特性を明らかにした.
今後,本システムを用いて形材の可変断面押出し及びダイス傾斜角変動押出しを実施し,押出し時の断面形状の変化が湾曲特性に及ぼす影響等を検討する予定である.さらに,最終目標である曲げ量あるいはねじれ量を予測し制御する押出しシステムを構築する予定である.