2002 Fiscal Year Annual Research Report
高齢者の技能と健康に柔軟に対応する生産システムの設計評価用ヒューマンモデルの開発
Project/Area Number |
14550114
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Research Institution | Setsunan University |
Principal Investigator |
川野 常夫 摂南大学, 工学部, 教授 (90152983)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小野里 雅彦 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (80177279)
西田 修三 摂南大学, 工学部, 教授 (20100563)
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Keywords | 高齢者 / 技能 / 健康 / デジタルヒューマンモデル / 生産システム / 認知特性 / 行動特性 / コンピュータマネキン |
Research Abstract |
本研究では,高齢者が技能と経験を活かし,心身ともに健康で働ける生産システムはいかにあるべきかを検討し,生産システムの構築あるいは再編において,高齢者の技能や健康状態,人員構成など時々刻々の変化にすばやく柔軟に対応するための設計評価用デジタルヒューマンモデルの開発を目的として,3年間の計画で研究を開始した。初年度の結果は以下のとおりである。 1.高齢者の認知,行動,技能の各特性について国内外の現状調査を行った。 2.認知特性について,従来の視力検査では測れない瞬時視認視力や余裕視認視力といったものを定義し,これまでに開発した測定方法の精度を向上させた。また,聴覚について,音像の認識能力の測定方法を開発した。 3.行動特性について,新規に購入した設備「眼球運動システム」を用いて被験者の注視点を測定することによって,被験者の関心事を推定する手法を開発した。今後,高齢者と若年者の関心事や視線追従範囲並びに速度の違いなどを測定する予定である。 4.身体の重心移動限界および重心余裕移動限界といったものを定義し,それらの定量的測定方法について,その信頼性,実用性を検討した。 5.作業者が置かれた環境や与えられた作業あるいは対象物に応じて,自動的に動作生成するためのデジタルヒューマンモデルを開発した。
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Research Products
(9 results)
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[Publications] 川野常夫: "コンピュータマネキンにおける視認性評価機能の開発"人間工学. 38・特別号. 492-493 (2002)
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[Publications] 川野常夫: "高齢者に優しい効率的な生産システムのあり方"日本機械学会東海支部94回講習会資料. 8-16 (2002)
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[Publications] Masahiko Onosato: "Virtual Affordance Protocol : Communication Between Digital Human and Virtual Working Environment for Task Motion Planning"VDI-BERICHTE. 1675. 329-342 (2002)
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[Publications] 川野常夫: "生産ラインにおける視認性評価用ディジタルヒューマンモデルの開発"精密工学会2002年度関西地方定期学術講演会論文集. 11-12 (2002)
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[Publications] 川野常夫: "デジタルカメラによる下腿部むくみの計測"日本機械学会 第13回バイオエンジニアリング学術講演会. No.02-26. 83-84 (2002)
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[Publications] 西田修三: "音像位置決めにおける視覚の影響"日本機械学会 第13回バイオエンジニアリング学術講演会. No.02-26. 129-130 (2002)
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[Publications] 川野常夫: "車椅子利用時の重心安定性評価を可能とするコンピュータマネキンの開発"日本人間工学会関西支部大会講演論文集. 34-37 (2002)
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[Publications] 椹木哲夫: "スキルの本質を探究する:作業環境との対話性と相互作用性の視点から"計測自動制御学会 システムインテグレーション部門講演会論文集. 151-152 (2002)
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[Publications] 川野常夫: "立ち作業における下肢の疲労評価に関する研究(第3報)-デジタル画像によるむくみの計測-"精密工学会春季大会学術講演会講演論文集. (予定). (2003)